[J１第30節]FC東京２－０京都／９月18日／国立競技場

 　４月29日のJ１第10節・G大阪戦（２－０）に続いて、シーズン２度目となる国立競技場開催でのホームゲーム。FC東京は28分にレアンドロの狙いすましたコントロールシュートで先制点を挙げると、78分にはアダイウトンがゴール前のこぼれ球を押し込んでネットを揺らし、２－０の快勝を収めた。

　試合前には、炎の演出とともに1500発の花火が夜空に打ち上がり、会場に訪れた５万994人の観客のボルテージも高まるなか行なわれたゲームで、ひと際、存在感を示していたのが長友佑都だ。

　守備では相手に走り負けることなく、サイドをドリブルで突破しようとした松田天馬にも、背後から食らいついてスライディングでボールをカット。攻撃では、右ウイングの渡邊凌磨を追い越して、前のスペースで積極的にパスを呼び込むなど、上下動を繰り返して攻守に躍動した。
 

「前節の神戸戦では、前からもっと行きたかったんですけど、それができなくて、自分たちで監督とも話して、前からもっとアグレッシブに戦って、そして自分たちの攻撃のポゼッションをしていこうと試合に入りました。それがしっかりと前半からできて、アグレッシブな素晴らしい試合になったんじゃないかなと思います」（長友）

　チーム全体のパフォーマンスにも手応えを示す36歳のSBをアルベル監督も称えた。

　今シーズンからFC東京の指揮を執るアルベル監督は、長友、森重真人、東慶悟、ディエゴ・オリヴェイラの名前を挙げ、自身の戦術などのスタイルに適応しようと努力するベテランの選手たちに感謝を述べた。
 
「去年までなかなかやってこなかったプレーを、いま私は選手たちに高いレベルで求めています。それは彼らにとって決して簡単なことではありません。年齢を重ねてきた選手たちも、そしていままでこのスタイルに慣れていなかった選手たちが、前向きに今シーズンの変化に適応し、取り組んでくれている姿を見ています」

　長友に対しては、「中に入ってプレーするサイドバックという要求にもしっかりと適応し、学んでくれています」と評価。そのうえで、「謙虚な姿を見せる彼らのことを本当に誇りに思います」と語った。

　長友はこのあと、ドイツで行なわれる国際親善試合２連戦に臨む日本代表へ合流。「５万人以上のサポーターの皆さんの前での勝利は大きい。気持ち的にも良い状態で代表に入れる」と笑顔を見せたDFの代表での活躍にも期待したい。

取材・文●手塚集斗（サッカーダイジェストWeb編集部）

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