現地時間９月17日に開催されたプレミアリーグ第８節で、３位のトッテナムは最下位のレスターとホームで対戦。２－２で折り返すも、後半に力の差を見せつけ、終わってみれば６－２で圧勝した。

　開幕からゴールが奪えず、状態がいまひとつだったソン・フンミンは、公式戦９試合目にして初めて先発落ち。出番は３－２で迎えた59分にやってきた。すると73分だった。ペナルティエリア手前まで持ち運び、右足を一閃。豪快な一撃で今シーズン初ゴールを挙げた。待望の瞬間が訪れ、アントニオ・コンテ監督も満面の笑みを浮かべた。

　完全に勢いに乗った韓国代表のエースは84分に左足で鮮やかにネットを揺らせば、86分にも絶妙なタイミングでの抜け出しから、冷静にフィニッシュ。720分以上もノーゴールだったのが嘘のように、わずか30分足らずで３発を叩き込んで見せた。

　英公共放送『BBC』によれば、ソン・フンミンは試合後、「驚くべき感覚だった。得点した時は信じられなかったよ。フラストレーションや自分が持っていたもの、失望、ネガティブな気持ちが全て消えた。本当に嬉しかったよ」と興奮気味に語っている。

「サッカーは時にクレイジーだ。ボールが（ゴールの）中に入りたがらないこともあれば、今日は３回入った。それで全てが変わる。このタフな時期に多くを学んだよ。チャンスを得るためには、毎回ハードワークしなければならない。3つのラッキーなゴールで、自分自身を本当に誇りに思う」
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　解説陣からも称賛の嵐だ。元マンチェスター・ユナイテッドのディオン・ダブリン氏は、「彼はとても優秀で、そのクオリティは決して失われない。なぜ皆が彼を疑っているのか分からない。人々が望む全てのクオリティを持っている」と伝えた。

　また、トッテナムOBのジェイミー・レドナップ氏は、「形は一時的なもので、格は永久的なものだと言われる。彼はとてもとても特別な選手で、あれはまさに正しい反応だ」と発言。先発外しという指揮官の愛の鞭に、これ以上ない結果で応えたと見解を述べている。

「選手として示すべき完璧な例であり、コンテは正しかったと言わなければならない。素晴らしい演出だ。プレッシャーのかけ方は人それぞれなんだ。拗ねてはいけないし、それに取り組まなければならない。選手が不機嫌になると、クラブの運営に影響を与えるが、ソンは完璧な対応を見せた」

　昨シーズンのプレミアリーグ得点王の復調は、15シーズンぶりのタイトル獲得へ大きな後押しとなる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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