期待に応えるパフォーマンスだった。

　ヴィッセル神戸は３月15日、ACLプレーオフでオーストラリアのメルボルン・ビクトリーと対戦。延長戦の末、４－３で勝利し、本戦出場を決めた。

　激しい点の取り合いとなった白熱のゲームで、２ゴールの活躍を見せたのが大迫勇也だ。アンドレス・イニエスタのゴールで先制した神戸は、その後に２失点し逆転される。だが、終盤にCKのチャンスで同点弾をマークした大迫は、今度は右サイドからのクロスにニアで合わせて勝ち越し弾を挙げる。

　終了間際に再び同点とされて、試合は延長戦にもつれ込むも、リンコンのゴールで突き放した神戸が死闘を制した。

　チームはJリーグで開幕から６戦未勝利と苦しんでいた。そうして迎えたこのメルボルン・V戦だった。

「不甲斐ない結果が続いていたので、チームが良い方向に向かうチャンスだと思って臨みました」

　試合後のフラッシュインタビューでそう話した大迫は、「結果が出て、素直に良かった」と勝利を噛みしめた。
 

　負けは許されない一発勝負。「僕たちが持っているすべてを出し切ろうとチーム全体で話していました」という。その言葉どおり、120分間、死力を尽くした。逆転されても、追いつかれても、決してあきらめずに戦い抜いた。

「Jリーグでも、この“熱さ”をチームとして表現していけたらいい」

　リーグでの巻き返しはもちろん、クラブは「アジア王者」も目標に掲げている。「優勝できるだけのメンバーが揃っている」と力強く語る大迫は「本気で獲りにいきたい」と意欲を燃やした。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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