本田は好機を演出するなど効果的だったが、指揮官の評価は!?
インターナショナル・チャンピオンズカップ(ICC)のレアル・マドリー対ミランは、スコアレスドローのまま90分を終えてPK戦に突入。両チーム11人ずつが蹴り合い、マドリーが10対9で勝利して、オーストラリアラウンドに続き、中国ラウンドでも優勝を飾った。
本田圭佑がベンチに座った前半、序盤はミランがピッチを広く使ってボールを回し攻勢を保つ。ルカ・アントネッリ、エムバイ・ニアングがドリブルでDFラインを突破してGKと1対1になるなど(いずれもブロックされたが)、幾度か相手ゴールに迫った。
ニアングは序盤、運動量が豊富でボールを触る回数も多く、フィニッシュだけでなく、前線でターゲットとしても機能して存在をアピールした。
しかし前半も中盤になると、ミランはマドリーのプレッシャーの前にボールを繋げなくなる。もっとも、マドリーも攻撃ではさほど効果的なプレーを見せられずに前半を終えることに。3日前にインテルと対戦したこともあり、メンバー構成からも、あまり無理をしたくないという意図がありありと感じられた。
後半、例によって大幅なメンバーチェンジが施され、ミランは本田が登場。インテル戦とは異なり、今回は主力選手たちとのプレーということで、非常に興味深い45分間となった。
ルイス・アドリアーノ、カルロス・バッカという新加入FWコンビの後ろでトップ下を務めた本田は、空いたスペースを利用してドリブル、パスで攻撃を組み立てる。守備では、これまで同様に精力的であり、自陣ゴールライン付近まで戻る場面も見られた。
60分のバッカのボレー、72分のジョゼ・マウリの惜しいシュートは、いずれも本田のパスが起点となったもので、彼のプレーは及第点と言えるものだった。前半にトップ下に就いたスソと比べれば、明らかに効果的であり、存在感も示していた。
ただ、シニシャ・ミハイロビッチ監督がトップ下に求める「自ら相手を崩して打開できる選手」という基準に照らし合わせると、果たしてどのような評価が下されるだろうか。本田の働きは、どちらかといえばインサイドハーフ的なものだったが……。
試合は給水タイムを経て、マドリーが攻勢に出ると、ミランは前半同様に中盤でボールを繋ぐことができず、自陣に張り付き続けることを余儀なくされた。
マドリーが途中でクリスチアーノ・ロナウドを下げたり、また攻撃のペースがずっと単調だったことで、ミランは最後まで耐えられたものの、いつ破綻してもおかしくない守備の危うさは、まだ昨シーズンと変わりがないようだ。
またこの一戦では、マドリーがさほど効果的な組織プレーを見せなかったことで、逆に個の力の違いが見えた。プレッシャーでボールコントロールを乱して簡単にボールを失うミランに対し、マドリーの選手は複数の相手選手にマークされても冷静に対処し、少人数でもフィニッシュに持ち込むことができていた。
ミランのICCは1勝1敗(PK戦負け)で終了。3戦全敗(出場チーム唯一)のグループ最下位に終わり、何ら先に希望を見出せなかった昨夏に比べれば、今年は戦力的にも確実にアップしており、少なからず期待は抱くことができる。
現時点ではまだ、ミハイロビッチ体制のミランがいかなるチームなのかが、はっきりとは見えてきていないが、果たして戦力補強も含め、シーズン開幕までにいかなる準備を施してくるだろうか。トップ下のポジション争いにおける本田の“序列”も併せて、非常に興味深い。
なおミランは今後、ドイツ・ミュンヘンで開催されるアウディカップに出場し、8月4日にバイエルンと、5日にはマドリーかトッテナムのいずれかと対戦する。
【独占PHOTO】本田圭佑のオフシーズン
本田圭佑がベンチに座った前半、序盤はミランがピッチを広く使ってボールを回し攻勢を保つ。ルカ・アントネッリ、エムバイ・ニアングがドリブルでDFラインを突破してGKと1対1になるなど(いずれもブロックされたが)、幾度か相手ゴールに迫った。
ニアングは序盤、運動量が豊富でボールを触る回数も多く、フィニッシュだけでなく、前線でターゲットとしても機能して存在をアピールした。
しかし前半も中盤になると、ミランはマドリーのプレッシャーの前にボールを繋げなくなる。もっとも、マドリーも攻撃ではさほど効果的なプレーを見せられずに前半を終えることに。3日前にインテルと対戦したこともあり、メンバー構成からも、あまり無理をしたくないという意図がありありと感じられた。
後半、例によって大幅なメンバーチェンジが施され、ミランは本田が登場。インテル戦とは異なり、今回は主力選手たちとのプレーということで、非常に興味深い45分間となった。
ルイス・アドリアーノ、カルロス・バッカという新加入FWコンビの後ろでトップ下を務めた本田は、空いたスペースを利用してドリブル、パスで攻撃を組み立てる。守備では、これまで同様に精力的であり、自陣ゴールライン付近まで戻る場面も見られた。
60分のバッカのボレー、72分のジョゼ・マウリの惜しいシュートは、いずれも本田のパスが起点となったもので、彼のプレーは及第点と言えるものだった。前半にトップ下に就いたスソと比べれば、明らかに効果的であり、存在感も示していた。
ただ、シニシャ・ミハイロビッチ監督がトップ下に求める「自ら相手を崩して打開できる選手」という基準に照らし合わせると、果たしてどのような評価が下されるだろうか。本田の働きは、どちらかといえばインサイドハーフ的なものだったが……。
試合は給水タイムを経て、マドリーが攻勢に出ると、ミランは前半同様に中盤でボールを繋ぐことができず、自陣に張り付き続けることを余儀なくされた。
マドリーが途中でクリスチアーノ・ロナウドを下げたり、また攻撃のペースがずっと単調だったことで、ミランは最後まで耐えられたものの、いつ破綻してもおかしくない守備の危うさは、まだ昨シーズンと変わりがないようだ。
またこの一戦では、マドリーがさほど効果的な組織プレーを見せなかったことで、逆に個の力の違いが見えた。プレッシャーでボールコントロールを乱して簡単にボールを失うミランに対し、マドリーの選手は複数の相手選手にマークされても冷静に対処し、少人数でもフィニッシュに持ち込むことができていた。
ミランのICCは1勝1敗(PK戦負け)で終了。3戦全敗(出場チーム唯一)のグループ最下位に終わり、何ら先に希望を見出せなかった昨夏に比べれば、今年は戦力的にも確実にアップしており、少なからず期待は抱くことができる。
現時点ではまだ、ミハイロビッチ体制のミランがいかなるチームなのかが、はっきりとは見えてきていないが、果たして戦力補強も含め、シーズン開幕までにいかなる準備を施してくるだろうか。トップ下のポジション争いにおける本田の“序列”も併せて、非常に興味深い。
なおミランは今後、ドイツ・ミュンヘンで開催されるアウディカップに出場し、8月4日にバイエルンと、5日にはマドリーかトッテナムのいずれかと対戦する。
【独占PHOTO】本田圭佑のオフシーズン