現地時間12月13日、欧州サッカー連盟（UEFA）が主催するチャンピオンズ・リーグ（CL）の決勝トーナメント１回戦の対戦カードを決める、組み合わせ抽選会が行なわれた。しかし、１度目の抽選会でミスが発覚し、急遽ドローのやり直しが決まった。UEFAは「抽選に使用したソフトウェアでエラーが起きた」と説明したが、これに怒りを露わにしたのが、レアル・マドリーだ。

　１度目の抽選で、第１カードとしてポルトガル１部ベンフィカとの対戦が決まっていたマドリーだが、２度目の抽選ではフランス１部パリ・サンジェルマンとの対戦に変更となった。

　だが、マドリー側は「１度目のドローで、エラーが起こる前に抽選が終わっていたベンフィカとの対戦は有効」と主張。「ソフトウェアのエラーというのは真っ赤なウソ。UEFAは嘘つきだ。我々のペアのドローは合法的なものだった」と再抽選を回避するように申し入れたが、UEFA側は却下し、全抽選をやり直すことを決定したという。
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　米スポーツチャンネル『ESPN』は「マドリーの関係者の中には八百長だと批判する声すらある」と報じている。そして、マドリーのリレーションズ担当ディレクター、エミリオ・ブトラゲーニョ氏はクラブの公式番組で、「抽選を見守っていた何百万人ものファンのことを考えれば驚くべきことであり、遺憾であり、理解しがたい」とコメントしたという。

「この大会がクラブやファンにとってどんな意味を持つかは理解しているし、我々は全力で臨む。パリSGの選手たちはクオリティーが高く、素晴らしい試合が見られることだろう。サッカーの試合としては申し分ない組み合わせだ。だが、我々はUEFAの対応には疑念を禁じ得ない」

　また、フロレンティーノ・ペレス会長もこの決断に怒りを露わにしているという。同メディアは「欧州スーパーリーグ構想によって失われたお互いへの信頼は地に落ちた。先月の年次総会で『UEFAはレアル・マドリーの歴史を思い出さねばならない』と宣戦布告ともとれる発言をしており、この対立は溝を深めている」と指摘している。

　マドリディスタたちも一喜一憂したこの騒ぎだが、ぺレス会長が主導で”契約を切った”とされるスペイン代表DFセルヒオ・ラモスを擁するパリSGとの対戦は、注目を集めそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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