困難な状況でもサッカーとひたむきに向き合ってきた選手たちによる名勝負を心から応援したい。
激戦区の東京Bブロックを2年連続で優勝した関東第一。12月28日に新国立競技場で開幕戦を迎える小野監督、田畑コーチに話を訊いた。
昨年から続く新型コロナウイルスの影響により新チームの立ち上げから常に試行錯誤の日々が続いた。関東圏では緊急事態宣言が繰り返し発令されるなど、通常の学校生活もままならない状況であり、練習時間、試合経験の不足に加えて選手の体調管理にも細心の注意が必要とされた。
それでも選手たちをベストな状態で送り出したいと導入したコンディション管理ソフト「ONE TAP SPORTS」が今回の予選を戦うための心強い味方となったという。
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【関東第一高校・小野貴裕 監督インタビュー】
夏以降にチームが急成長。飛躍のきっかけになった

今年は関東大会予選でベスト8、インターハイ予選も2回戦で敗れました。新チームには数名だけ去年のレギュラーが残り、メンバーの大半が今年から試合に出始めた選手です。昨年も選手権に出場したものの、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、レギュラー組以外は長期の合宿や遠征が出来ず、経験値が足りない状態でした。新チームを作っていくためには、準備と時間が必要でしたし、私自身も考えることはたくさんありました。
ターニングポイントになったのは関東大会予選の準々決勝・成立学園戦でした。2 -0の状態からアディショナルタイムに追い付かれて延長戦で敗れました。近年のチーム状況で考えれば、勝ち切れる展開でしたが、土壇場で2点取られてしまい、何かズレている、
例年と比べて何かが足りないと感じました。足りないものが何なのかを考え続け、一度冷静にやり直さないといけないと思いながらも5月からインターハイ予選がスタートして、問題を解決できないまま大成との2回戦でPK戦の末に負けました。
インターハイ出場を目指してきたのでショックでしたが、敗戦を無駄にしないようにチームの課題と向き合うことで収穫もありました。