尹監督が柿谷を交代させた意図とは?
小川といえば、J1でも屈指のスプリント回数を誇る選手で、相手陣内深くに攻め込んだかと思うと、最終ラインまで一気に戻ってくることもしばしば。松田に前で圧力をかけつつ、松下のサポートもできる稀有な存在だ。それでいて、やや守備に課題のあるウエスクレイのフォローもできる。その選手をピッチに残した。
そして39分に渡邉千真の同点ゴールが生まれた。リスクマネジメントとアクセントを両立させた、戦術家ネルシーニョらしいカードの切り方だったと言えるだろう。
だが、C大阪の尹晶煥監督も選手起用では負けていなかった。59分にエース柿谷曜一朗を下げ、運動量のある水沼宏太を送り込む。そして水沼が期待に応え、64分に決勝点を決めることになる。
その後、小川と中坂を2枚同時に変えて反撃を試みた神戸だったが、逆にサイドを再びC大阪に支配される結果になった。
もちろん、手持ちのカードが違うので評価は難しいが、指揮官の采配において今回は尹監督に軍配が上がったと言える。だが、尹監督の柿谷を下げた理由は、やや“野生の勘”のような部分があるから興味深い。試合後の記者会見で彼が語った柿谷交代の意図はこうである。
「まず雰囲気を変えるためでした。その時は(ピッチが)淀んでいるように見えた。そういう状態のまま試合を続けると、また失点する可能性が出てくると思ったので、もっと活発に動ける選手が欲しかったので交代させました」
だから、サッカーは面白い。
取材・文:白井邦彦(フリーライター)
そして39分に渡邉千真の同点ゴールが生まれた。リスクマネジメントとアクセントを両立させた、戦術家ネルシーニョらしいカードの切り方だったと言えるだろう。
だが、C大阪の尹晶煥監督も選手起用では負けていなかった。59分にエース柿谷曜一朗を下げ、運動量のある水沼宏太を送り込む。そして水沼が期待に応え、64分に決勝点を決めることになる。
その後、小川と中坂を2枚同時に変えて反撃を試みた神戸だったが、逆にサイドを再びC大阪に支配される結果になった。
もちろん、手持ちのカードが違うので評価は難しいが、指揮官の采配において今回は尹監督に軍配が上がったと言える。だが、尹監督の柿谷を下げた理由は、やや“野生の勘”のような部分があるから興味深い。試合後の記者会見で彼が語った柿谷交代の意図はこうである。
「まず雰囲気を変えるためでした。その時は(ピッチが)淀んでいるように見えた。そういう状態のまま試合を続けると、また失点する可能性が出てくると思ったので、もっと活発に動ける選手が欲しかったので交代させました」
だから、サッカーは面白い。
取材・文:白井邦彦(フリーライター)