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名将ネルシーニョを上回った尹晶煥の采配――神戸対C大阪のピッチで、いったい何が起きていたのか

カテゴリ:Jリーグ

白井邦彦

2017年05月30日

尹監督が柿谷を交代させた意図とは?

「まず雰囲気を変えるため」に投入した水沼が追加点。尹晶煥監督の野生の勘が光った。写真:川本学

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 小川といえば、J1でも屈指のスプリント回数を誇る選手で、相手陣内深くに攻め込んだかと思うと、最終ラインまで一気に戻ってくることもしばしば。松田に前で圧力をかけつつ、松下のサポートもできる稀有な存在だ。それでいて、やや守備に課題のあるウエスクレイのフォローもできる。その選手をピッチに残した。

 そして39分に渡邉千真の同点ゴールが生まれた。リスクマネジメントとアクセントを両立させた、戦術家ネルシーニョらしいカードの切り方だったと言えるだろう。

 だが、C大阪の尹晶煥監督も選手起用では負けていなかった。59分にエース柿谷曜一朗を下げ、運動量のある水沼宏太を送り込む。そして水沼が期待に応え、64分に決勝点を決めることになる。

 その後、小川と中坂を2枚同時に変えて反撃を試みた神戸だったが、逆にサイドを再びC大阪に支配される結果になった。

 もちろん、手持ちのカードが違うので評価は難しいが、指揮官の采配において今回は尹監督に軍配が上がったと言える。だが、尹監督の柿谷を下げた理由は、やや“野生の勘”のような部分があるから興味深い。試合後の記者会見で彼が語った柿谷交代の意図はこうである。

「まず雰囲気を変えるためでした。その時は(ピッチが)淀んでいるように見えた。そういう状態のまま試合を続けると、また失点する可能性が出てくると思ったので、もっと活発に動ける選手が欲しかったので交代させました」

 だから、サッカーは面白い。

取材・文:白井邦彦(フリーライター)
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