【試合内容】
　前半は双方ともアグレッシブに仕掛けず、比較的静かな展開だった。ホームのFC東京は太田のクロス、アウェーの名古屋は小屋松の突破を頼りにチャンスを作ろうとしたが、結局はゴールに結び付かず０-０のままハーフタイムを迎えた。
 
　後半に入ってもなかなかスコアは動かず、膠着状態が続いた。スコアレスドローもちらつき始めた73分に均衡を破ったのは、名古屋の小屋松。右サイドを攻め上がってからのクロスで森重のオウンゴールを誘発した。
 
　最終盤はFC東京が押し込む展開となったが、ホームチームの猛攻を凌ぎ切った名古屋が１-０のまま逃げ切った。

【J１ PHOTOハイライト】１stステージ・13節
 
【チーム採点・寸評】
FC東京　5.5
攻撃の形が見出せない名古屋に対して押し込み切れず、最悪の形で失点。昨季の勝負弱いFC東京を見ているような痛恨の敗戦だった。
 
名古屋　5.5
耐え凌いで、オウンゴールでどうにか勝点３をかっさらった。西野監督も「決して満足できる内容ではなかった」とコメント。

【FC東京｜採点・寸評】
GK
１　権田修一　６
39分に小屋松のシュートをブロック。ボールに恐れず飛び込んだ勇気は評価に値した。事故のような失点にはエクスキューズが付く。
 
DF
２　徳永悠平　5.5
39分に永井に縦パスをカットされて、そのまま突破を許しそうになった。反則で止めて事なきを得たものの、イエローカードは余計だ。

３　森重真人　５
74分のオウンゴールはどう見ても印象が悪い。それまでは吉本と連係して上手く守っていただけに、心底悔やまれる失点だろう。

６　太田宏介　６
左足の切れ味は相変わらず抜群。前半から何本もクロスを上げてチャンスを作った。本人も「フィーリングはむしろ良かった」とコメント。
 
29　吉本一謙　６
ノヴァコヴィッチから自由を奪い、川又との１対１も負けていなかった。チームとして結果が出ず、頑張りが報われなかったのは残念。

MF
４　高橋秀人　5.5
永井をタッチラインで潰した36分のスライディングタックルはグッド！　ただし、後半はMFの矢田に危険なパスを数本通された。
 
７　米本拓司　5.5
右サイドハーフのポジションに捉われず、中央のエリアにも頻繁に顔を出す。しかし、違いを生み出すほどの仕掛けや崩しはなかった。
 
10　梶山陽平　5.5
パスミスがやや目立った。疲労のせいか、シーズン序盤よりも全体的にパフォーマンスが低下しているように見える。
 
14　武藤嘉紀 5.5
48分に強烈なミドルでGKを強襲し、70分には太田のクロスに合わせようとした。少し運があれば、どちらもゴールになっていただろう。
 
 
17　河野広貴　5.5
４-２-３-１のトップ下という攻撃に専念できそうなポジションでも、動きはいまひとつ。コンディションが万全ではなかったか。
 
FW
20　前田遼一　5.5
闘莉王にも競り勝つ空中戦の強さは見逃せなかった。それでも、肝心のゴールはなく。カズ超え（あと２ゴールで140得点）は次節以降に持ち越し。
 
交代出場
MF
８　三田啓貴　６
86分に太田のパスから目の覚めるようなクロス。ゴールにこそつながらなかったが、そのひと振りはインパクトがあった。
 
FW
23　林　容平　-
三田の弾丸クロスに合わせていれば……。結局、１本もシュートを打てず不完全燃焼のまま試合終了の笛を聞いた。
 
FW
15　ラサッド -
途中加入の助っ人外国籍ストライカーがJリーグデビュー。限られた出場時間のなかで持ち前の技巧を発揮できたとは言い難い。
 
監督
マッシモ・フィッカデンティ　５
今季初めて４-２-３-１を採用も、リーグ戦での連敗を止められなかった。交代策も実らず、采配全てが空回りに終わった感が否めない。