【ブンデス冬の通信簿|ドルトムント編】天国から地獄へ…最大の戦犯は前監督だ!

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年12月30日

CLでは1勝も挙げられずに敗退を喫する

短期間で急降下し、折り返し地点までもたなかったボシュ体制。シュテーガー監督の下ではリーグ連勝を果たすも、DFBカップ3回戦ではバイエルンに敗れて敗退を喫している。 (C) Getty Images

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【前半戦の主な成績】
ブンデスリーガ3位|8勝4分け5敗/39得点・24失点
チャンピオンズ・リーグ|グループH3位/2分け4敗/7得点・13失点
 
前半戦のチームパフォーマンス…20点
 
――◆――◆――
 
 絶好のスタートを切った。就任1年目のボシュ監督が明確なコンセプト(ショートパス主体のポゼッションとボールロスト後の即時奪回)を打ち出し、若手のプリシッチやフィリップから古株のシャヒンまで、新旧のタレントたちが躍動した。
 
 開幕から5戦無失点のクラブ新記録を打ち立て、7節終了時には王者バイエルンとの勝点差を5まで広げる。初戦から2連敗のCLを除けば、毎試合のように会心のパフォーマンスを見せた。
 
 クライフやグアルディオラの信奉者であるボシュのチームらしい攻撃サッカーは、しかし突如として機能不全に陥る。
 
 組み立ての質が悪化し、ショートカウンターを浴びては極端に高く設定したDFラインの裏を衝かれるケースが増加。相手のハイラインプレスと司令塔封じに対する有効な手立てを講じられず、攻守の歯車が完全に狂ったのだ。
 
 頼みのオーバメヤンも9節以降はペースダウン。規律違反で12節シュツットガルト戦のメンバーから外れれば、4点差を追い付かれる歴史的失態を演じた13節のルール・ダービーでは退場処分を受けるなど、8節までに10ゴールを挙げた“貯金”を半分は吐き出した感が否めない。
 
 ただ、最大の戦犯はボシュだろう。自身のスタイルに固執するばかりで、臨機応変な采配を振るえなかったからだ。モチベーターとしての力量不足を指摘する声も少なくなかった。チームは気付けば国内リーグで8戦未勝利を低迷し、CLでは1勝も挙げられない屈辱を味わった。
 
 ここでようやく首脳陣は指揮官交代を決断。天国から地獄に堕ちた名門は、前ケルンのシュテーガー新監督とともに再建への険しい道を歩むことになる。
 
☆前半戦MVP☆
クリスティアン・プリシッチ
 単独での局面打開に磨きをかけて、いまや崩しの切り札として不可欠な存在となった。1-3で敗れた11節バイエル戦でも孤軍奮闘した。
 
文:遠藤 孝輔

※ワールドサッカーダイジェスト2018年1月4日号の記事を加筆・修正
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