【ベガルタ戦記】渡邉晋の『日晋月歩』|やれることは増えた。次は質を高めることで…

カテゴリ:連載・コラム

渡邉 晋

2017年07月11日

後半戦では中盤から自陣に掛けてのミス減少が必須。

今季から3-4-2-1に布陣を変更。新しいチャレンジに踏み切ったが、「結果に結び付けてこそ」評価される。(C) J.LEAGUE PHOTOS

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 仙台の渡邉晋監督による現役指揮官コラム「日晋月歩」の第17回。特別編としてお送りする今回は、「前半戦総括」と「18節・神戸戦」のふたつが論点となる。
 
 7月1、2日に行なわれた17節でリーグ戦では日程の半分を消化したが、今季から取り組む新布陣の手応えは? 自身ではどんな評価を下すのか。18節・神戸戦の反省点も語ってもらった。
 
――◆――◆――
 
[J1リーグ18節]神戸 3-0 仙台/7月8日(土)/ノエスタ
 
 今季リーグ戦も残り16試合となった。そこで今回は「17節までの振り返り」と「18節・神戸戦について」のふたつに分けて書こうと思う。
 
 まずは前半戦の総括だ。4-4-2から3-4-2-1へと布陣を変更し、ポゼッションを高めてより攻撃的に、という方向に舵を切って迎えた2017年シーズンだったが、随分とやれることは増えたという実感はある。仙台を除く全17クラブとのゲームが1巡して、目に見えて良くなっている部分も多い。
 
 ただ、この仕事は新しいチャレンジに踏み切っただけでは評価はされない。「きちんと結果に結び付けてこそ」と十分に理解はしている。そのためには、細かい箇所をもっとストイックに突き詰める必要がある。
 
 技術面であれば「パスの質」と「的確なポジショニング」。それはボールひとつ分であったり、ほんの1メートルの作業。それができておらず、相手守備網に捕まることが少なくなかった。逆に個々が持てる力を発揮できればどんな相手にも、ボールを失わずにゴール前に侵入できていた。
 
 それに加えて、心理面のバランスも重要だ。「失点が多いから」と後ろに重心を掛けてしまうのか、「恐れずにチャレンジしよう」となるのか。どちらかに針が大きく振れると、好守のバランスも崩れ、強烈なカウンターで決定機を作られるシーンも増えてしまう。
 
 また、ウチの失点につながるシーンでは、中盤から自陣にかけてのボールロストが多い。後半戦では、そのエリアでのミスを絶対になくさなければならない。相手が前からプレッシャーを掛けてくるのであれば、それを技術的に回避する手段を身に付ける。あるいはより的確な状況判断のもとでゲームを進める必要がある。
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