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【プレミアリーグ】前半戦総括「混迷を極めるなかでレスターが浮上! 本命不在のまま折り返し地点へ」

カテゴリ:ワールド

田嶋コウスケ

2015年12月31日

本命不在の異様な状態で後半戦へ――。

開幕前は降格候補だったレスター。しかし、ヴァーディーやマハレズを核とする攻撃と、シュマイケルやモーガンを中心にした守備が見事にマッチして大躍進。プレミアにビッグサプライズを提供した。 (C) Getty Images

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 激動の前半戦の最大のトピックは「レスターの大躍進」と「チェルシーの極端なまでの低迷」だろう。
 
 シーズン開幕前に“降格候補”と目されていた前者が首位に立ち、“優勝候補の筆頭”だった後者が残留のボーダーラインにいるのだから、分からないものだ。
 
 さらにマンチェスター・Cとアーセナル、マンチェスター・Uといった強豪クラブも本調子には程遠く、格下相手に不覚をとる試合が少なくない。そんな本命不在の異様な状態のまま、プレミアリーグは折り返し地点にさしかかろうとしている。
 
 いずれ失速するとの意見が大勢を占めるレスターだが、ラニエリ監督の下、チーム内の意思統一は徹底されており、シンプルなリアクション型サッカーの熟度は高まる一方だ。連続得点記録が11試合で止まったとはいえ、エースのヴァーディーの勢いに衰えは見られず、当面は上位に居座るだろう。
 
 彼らと対照的なのがマンチェスター・Uだ。ファン・ハール監督の下、「国内だけでなくCLでも頂点に立てるチーム」(※すでにCLはグループステージ敗退)をめざしているが、いまだピッチ上でのパフォーマンスは低調で、「アグレッシブさを欠いている」とサポーターの評判も芳しくない。
 
 次期監督としてグアルディオラの名が取り沙汰されるマンチェスター・Cはどこか一体感に乏しく、アーセナルは怪我人続出で野戦病院と化している。モウリーニョが求心力を失い、ヒディンクへの監督交代を決断したチェルシーにも、いまだ王者の面影は戻っていない。
 
 そんな混沌とした状況下で浮上したのが、英国スタイルを前面に押し出した一枚岩の集団、レスターだったのである。
 
 この観点で言えば、クロップ監督が率いるリバプールの存在は興味深い。英国フットボールとゲーゲンプレスの相性は良く、チームは復調の兆しを見せ始めている。冬の補強が上手くいけば、CL出場権出場権争いに食い込んでくる可能性が大だ。
 
 はたして、大混戦の様相を呈するシーズンを呈するのはどのクラブか――。後半戦も、予想のつかない展開になりそうだ。
 
文:田嶋コウスケ

※『ワールドサッカーダイジェスト』2016.01.07号より加筆・修正
 
2015-16 プレミアリーグ順位表(19節終了現在)】
1位 アーセナル(勝点39/33得点・18失点)
2位 レスター(勝点39/37得点・25失点)
3位 マンチェスター・C(勝点36/37得点・20失点)
4位 トッテナム(勝点35/33得点・15失点)
5位 クリスタル・パレス(勝点31/23得点・16失点)
6位 マンチェスター・U(勝点30/22得点・16失点)
7位 リバプール(勝点30/22得点・22失点)
8位 ウェストハム(勝点29/28得点・23失点)
9位 ワトフォード(勝点29/24得点・20失点)
10位 ストーク(勝点29/20得点・19失点)
11位 エバートン(勝点26/35得点・28失点)
12位 サウサンプトン(勝点24/26得点・23失点)
13位 WBA(勝点23/18得点・24失点)
14位 チェルシー(勝点20/23得点・29失点)
15位 ノーリッジ(勝点20/22得点・32失点)
16位 ボーンマス(勝点20/22得点・34失点)
17位 スウォンジー(勝点19/16得点・24失点)
18位 ニューカッスル(勝点17/19得点・34失点)
19位 サンダーランド(勝点12/19得点・38失点)
20位 アストン・ビラ(勝点8/15得点・34失点)
※CL出場権獲得=1~4位、EL出場権獲得=5位(+FAカップ、キャピタルワン・カップ優勝チーム)、2部降格=18~20位

今シーズンの前半戦では、モウリーニョ(写真)を始め、ロジャース、モンクなど既に5人の監督が解任された。プレミアがシビアに結果を求められる舞台だと改めて証明された格好だ。 (C) Getty Images

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