【試合内容】
　序盤から緩急を使い分けて攻めたFC東京がやや押し気味に進めるが、名古屋もカウンターを武器に応酬する。しかし、両者ともチャンスは作るものの決め手を欠き、30分に名古屋に訪れた決定機も永井が活かし切れず、前半をスコアレスで折り返した。
 
　後半に入ると、アウェーチームがより攻勢を強めてゴールに迫る。それでも、闘莉王を中心とした名古屋の粘り強い守備をこじ開けられず、対する名古屋もL・ドミンゲス、ノヴァコヴィッチを投入して勝利を目指したが、このまま試合は終了。上位対決は痛み分けに終わった。

【チーム採点・寸評】
名古屋　５
チャンスは作ったが、ボックス内を攻略できず……。守備は及第点を与えられるが、攻撃は課題を露呈した。
 
FC東京　5.5
ショートパス、ロングフィードを効果的に使い分けた攻撃は好印象。しかし、あと一歩が足りず不完全燃焼に。

【名古屋｜採点・寸評】
GK
１　楢﨑正剛　６
枠内シュートを確実に防ぎ、セットプレーではハイボールを無難に処理。安定感あるパフォーマンスを見せた。
 
DF
２　竹内 彬　６
序盤から前田と激しいマッチアップを展開。球際での勝負では一歩も引かず、前に出てのパスカットも随所に効いていた。
 
４　田中マルクス闘莉王　６
空中戦の強さは相変わらず。N・バーンズの突破を激しいタックルで阻止するなど、堅実に戦った。
 
６　本多勇喜　６
力強い対人守備でインパクトを残す。課題だったクロスの精度も改善され、成長の跡を残した。
 
MF
19　矢野貴章　６
自陣では激しい守備を見せ、隙あらばサイドを駆け上がりクロスを供給。チャンスに絡めずも、及第点は与えられる出来だった。
  
13　磯村亮太　６
攻守の切り替えが良く、攻撃時には２列目との連係を織り交ぜながら推進力を顕示。守備面もこれと言って問題はなかった。
 
20　矢田　旭　６
カウンター時に、正確なフィードや果敢な突破を活かしながらチャンスの起点に。前半は時折ゴール前にも侵入し、攻撃に厚みを加えた。
 
10　小川佳純　６
前半から果敢にサイドを駆け上がり、際どいクロスを供給。攻撃の起点になるだけでなく、献身的に守備も全うした。
 
22　小屋松知哉　5.5
持ち前のスピード豊かな突破は見られたが、時間が進むにつれて失速。良い意味での強引さが欲しかった。
 
11　永井謙佑　5.5
前後半合わせて二度のチャンスがあったが不発に。特に相手のミスを突いた30分のビッグチャンスは決めたかった。
 
FW     
32　川又堅碁　５
ゴール前でのプレーが限られ、インパクトを欠く。この日は中盤でボールをさばくばかりで、ストライカーらしさがなかった。
 
交代出場
33　レアンドロ・ドミンゲス　６
怪我から復帰しようやく公式戦に出場。テクニックを活かし、随所に可能性を感じさせるプレーを見せた。
 
18　ノヴァコヴィッチ　５
永井との２トップでピッチに立ったが、結果的になにもできず。周囲の期待をまたも裏切った。
 
35　田中輝希　―
相手の攻勢を受ける形となり、高い位置でのプレー自体が限られる。見せ場も訪れなかった。
 
監督
西野 朗　5.5
L・ドミンゲスの投入も実らず、采配は不発に終わった感が否めない。引き出しの少なさが浮き彫りになった。