J１リーグ２ndステージ・５節
FC東京-ベカルタ仙台
７月29日（水）／19:00／味の素スタジアム
 
FC東京
２ndステージ成績（４節終了時）：13位タイ　勝点４　１勝１分２敗　４得点・５失点
年間成績（21試合終了時）：４位　勝点39　12勝３分６敗　28得点・23失点
 
【最新チーム事情】
●梶山が左腓骨骨折で、高橋が出場停止とレギュラー格のアンカーが不在。
●おそらく中盤がフラットの４-４-２システムが採用されるはずで、２ボランチは米本と橋本が組みそうだ。4-1-3-2で臨むなら、アンカーには野澤が入る。
●第２ステージ３節の山形戦で右太もも裏に違和感を訴えた太田が、仙台戦で先発に復帰予定。
●CB森重のパートナーは吉本が最有力も、前節の鹿島戦で安定した守りを見せた丸山にもチャンスがある。
 
【担当記者の視点】
　第２ステージの４節を終えて黒星が先行。武藤の抜けたダメージはやはり大きく、とりわけ攻撃面で精彩を欠く。前田のポストワークを頼りに攻め込む意図は前節の鹿島戦でも見えたが、何本もパスが繋がるような波状攻撃はない。新戦力のサンダサやN・バーンズも“日本の夏”に苦しんでいるようで、動きの質も量も物足りない印象だ。

　攻撃に多くを期待できない以上、やはり守備陣の踏ん張りが不可欠。求められるのは、「とりあえずゼロに抑える」を合言葉に、無失点を続けた第１ステージ序盤のような手堅い戦いぶりだ。しっかり守って、太田のセットプレーで仕留める。いわゆる“原点回帰”が巻き返しのヒントになるのではないか。
 
　仙台戦では、梶山と高橋が揃って不在のボランチがポイントのひとつ。中盤でフィルター役をこなしつつ、カウンターの起点にもなる“ひとり二役”の働きが、果たしてできるか。なかでも、東アジアカップのメンバーに選ばれた米本のパフォーマンスは見物だ。

ベガルタ仙台
２ndステージ成績（４節終了時）：18位　勝点１　０勝１分３敗　４得点・７失点
年間成績（21試合終了時）：13位　勝点24　６勝６分９敗　31得点・27失点
 
【最新チーム事情】
●開幕戦スタメンの茂木が金沢へ育成型期限付き移籍。
●中３日のため若干のメンバー変更をする可能性もあるが、前節のスタメンがベースか。
●第２ステージ最下位。アウェーだが勝利が求められる。
 
【担当記者の視点】
　前節の柏戦で惜しくも０-１の敗戦。依然、第２ステージで勝利はなく、勝点１の最下位に沈んでいるのが現状だ。年間順位も16位の新潟と勝点差４の13位まで落ち、第１ステージ終了時と比べて予断を許さない状況となった。
 
　今節の対戦相手であるFC東京は、堅守をベースとしながら前線にもタレントを揃える強敵だ。前節以上に２CB＋２ボランチは中央の強度を上げなければならないだろう。また、日本代表のSB太田も復帰する見込みで、菅井の代わりに入るはずの多々良、または蜂須賀、そして梁にもいつも以上にアグレッシブなディフェンスが求められる。
 
　攻撃面では前節の試合後の記者会見で渡邉監督が話したように、ボールホルダーに対するサポートの距離感に気をつけたい。孤立しては堅守を誇るFC東京の思う壷。常にユニットで攻め入り、スペースを意識して、攪乱できれば複数得点も十分にあり得る。もちろん、ボールを奪ってから縦に素早く攻め入るカウンターも効果大だ。
 
　攻守ともに内容は決して悪くないだけに、アウェーであってもなんとか勝点を積み上げたい。できれば引き分けではなく、勝利を上げて、今の悪い流れを断ち切りたいところだ。