長広舌をふるった丹羽は、こう締めくくった。「お互いプロフェッショナルとして――」。
丹羽は「もちろん監督からのメッセージを本人が汲み取るのが一番大事ですけど……」と前置きし、「気付いた選手がお互いに助け合うのも大事」と語る。その理由は明快だ。
「なんで言うかと言えば、やっぱりチームが勝つため、チームを良くするためだし、追加点を取ってチームを楽にさせ、勝ちたいために言っている。優勝してきたから、どうやったら勝てるか、僕らは分かっている。でも逆に、どうやったら負けるかも分かっている。そこは僕ら選手がもっと考えないといけない」
長広舌をふるった丹羽は、最後にこう締めくくった。
「言えるキャラは僕しかいないと思うので、自分自身にも厳しいプレーを求め、周りにもしっかり要求して、お互いプロフェッショナルとしてやりたい」
普段は冗談を交えて笑いを提供する男が、まるで敗戦後のような表情で発した言葉の数々。勝利後だからこそ、一層、重く響く。
取材・文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)

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