アグエロを抑えて評価されたのは…。
今シーズンのアグエロに対する英国内での大きな反応には、「見納めが近い」という感情も含まれているように感じられる。
20歳のブラジル人FWガブリエウ・ジェズスが昨年12月に大怪我に見舞われていなければ、フル出場が続く後半戦の起用はおそらくなかった。
6年前のプレミアリーグ初優勝当時には「不可欠」とされ、就任2年目のジョゼップ・グアルディオラも「クラブの真のレジェンドだ」と認めるアグエロをベンチに据えることも少なくなかった前半戦から、マンチェスター・Cは首位を独走し続けていた。
そのクラブ内での地位の変遷における象徴が、レスター戦で超秀逸な3アシストを記録し、4ゴールのアグエロを抑えてマン・オブ・ザ・マッチに輝いたデ・ブルイネの存在だ。
毎週のように評価を高め続ける26歳のプレーメーカーは、レスター戦後にハットトリック達成者に贈られる試合球をアグエロから奪う悪戯で笑いを誘ったが、シティのタイトル獲得に“不可欠”な主役としての座を奪う日も、そう遠くはないだろう。
現行契約が2019年6月までとなっているアグエロが、「監督とフロントの意向次第」という契約延長を実現できなければ、今夏にも“心のクラブ”でもある故郷のインディペンディエンテなどへと去ってしまう可能性もある。
プレミアリーガーにとって最高の栄誉とも言うべきPFA(プロサッカー選手協会)の投票による年間最優秀選手賞は、デ・ブルイネの受賞が濃厚視されているが、PFAの年間ベストイレブンには、アグエロも選ばれて然るべきだろう。
実のところアグエロは、PFAベストイレブンに一度も選ばれたことがない。これは手厳しい英国メディアにワールドクラスの実力者と認められて久しい、アルゼンチン人FWをめぐる唯一にして最大の謎である。はたして、今シーズンはどうなるだろうか……。
文●山中忍
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
20歳のブラジル人FWガブリエウ・ジェズスが昨年12月に大怪我に見舞われていなければ、フル出場が続く後半戦の起用はおそらくなかった。
6年前のプレミアリーグ初優勝当時には「不可欠」とされ、就任2年目のジョゼップ・グアルディオラも「クラブの真のレジェンドだ」と認めるアグエロをベンチに据えることも少なくなかった前半戦から、マンチェスター・Cは首位を独走し続けていた。
そのクラブ内での地位の変遷における象徴が、レスター戦で超秀逸な3アシストを記録し、4ゴールのアグエロを抑えてマン・オブ・ザ・マッチに輝いたデ・ブルイネの存在だ。
毎週のように評価を高め続ける26歳のプレーメーカーは、レスター戦後にハットトリック達成者に贈られる試合球をアグエロから奪う悪戯で笑いを誘ったが、シティのタイトル獲得に“不可欠”な主役としての座を奪う日も、そう遠くはないだろう。
現行契約が2019年6月までとなっているアグエロが、「監督とフロントの意向次第」という契約延長を実現できなければ、今夏にも“心のクラブ”でもある故郷のインディペンディエンテなどへと去ってしまう可能性もある。
プレミアリーガーにとって最高の栄誉とも言うべきPFA(プロサッカー選手協会)の投票による年間最優秀選手賞は、デ・ブルイネの受賞が濃厚視されているが、PFAの年間ベストイレブンには、アグエロも選ばれて然るべきだろう。
実のところアグエロは、PFAベストイレブンに一度も選ばれたことがない。これは手厳しい英国メディアにワールドクラスの実力者と認められて久しい、アルゼンチン人FWをめぐる唯一にして最大の謎である。はたして、今シーズンはどうなるだろうか……。
文●山中忍
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。