代表クラスも脱帽するクオリティ。柿谷、清武、山口の川崎評とC大阪の勝因

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年11月07日

「割り切って下がって守備に専念」(清武)/「カウンターを狙うサッカーに徹した」(山口)

C大阪としては初のタイトルを獲得。開始1分の杉本の先制ゴールを活かし、堅守速攻で90分を乗り切った。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 守備面では展開もうまく味方したようで、早い時間帯に先制点が取れたことによって、「慌てて前掛かりにならずしっかりブロックを作ってカウンターを狙うというサッカーに徹することができたのが良かった」(山口)とも言う。川崎のパスワークに対しても、じっくりと対処できたというわけだ。
 
 異口同音に清武も堅守速攻に専念できたという感想を漏らしている。
「相手は明らかに(自分の)左をずっと狙ってきている感じがあった。僕のサイドを押し込んで僕が出て行くパワーを減らすという狙いがあったと思う。なので、そこは割り切って、下がって守備に専念して、あとはカウンターを狙った。そこは意識してやりました」
 
 これに対して、川崎の小林悠は「キヨ(清武)がだいぶ中に絞ってきていたので、自分が(川崎右サイドの)エウソンの縦に顔を出して、そこで攻撃の起点になろうとした」と話し、川崎側は流れのなかでC大阪の守備の穴を窺っていたようだ。この攻めは何度も右サイドからの切り崩しを見せたように、一定の成果を上げたものの「僕が外に出ることによって中の枚数が少なくなってしまった」(小林)と、川崎にとっては、チャンスは作るもボックス内にフィニッシャーが足りないというジレンマもあった。
 
 結局、川崎の猛攻に対し、C大阪は最後まで粘り強く撥ね返すことに成功。清武は、チームをユン・ジョンファン監督の下「激しく戦える集団になった」と称賛する。山口も「球際で戦えていたと思うし、しっかり走れていた」と胸を張り、最前線に位置した柿谷は「ディフェンスの選手、ボランチの選手、サイドの選手が相当走ってくれた」と、後方で身体を張り、走り続けた選手たちに感謝の意を表わした。
 
 日本代表クラスの選手たちにとっても脅威に映った川崎の質の高さ。それを認め、タイトルへの強い意志で堅守速攻を貫いたC大阪が、ひとつ目の勲章を手中に収めた。
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