【特別寄稿】無冠の時代、育成型への転換…セレッソはいかにして初タイトルを掴んだのか

カテゴリ:Jリーグ

横井素子

2017年11月06日

「あと一歩」の呪縛は解けた。ここからが始まりである

2005年12月3日、悲嘆に暮れた長居スタジアム。あと一歩で涙を呑んだ数多の先達の想い。ついにナニワ桜が歓喜の瞬間を迎えた。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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 2017年11月4日、埼玉スタジアム2002のピッチでは、ユン・ジョンファンと森島が並んでカップを掲げていた。
 
「川崎フロンターレと言えば、17年前のことを思い出します。優勝を目の前にして、逃してしまった記憶が僕には残っていますけど、17年経って、その借りを今日返すことができたと思います」。指揮官は試合後の会見でこう語った。「いままでは勝負弱い森島でしたが、選手たちが『自分たちの手で歴史を変える』と言っていました。いまの選手たちは勝負強さを持っていて、あらためてそれを見せてもらいました」と、森島は晴れ晴れとした表情で言った。
 
「あと一歩」の呪縛は解けた。ここからが始まりである。柿谷は、「ずっとセレッソは波のあるチームだと言われてきた。チームの調子がいいときほど、危機感を持たないといけない」と、常々話している。試合後も、「ひとつ優勝したからといって、なにかが変わるわけではない。続けていってこそ意味がある」と前を向いた。
 
 25周年を迎えたルヴァンカップ。記念すべき輝かしいタイトルを手にしたいまこそ、この辛口の言葉をかみしめたいと思う。
 
文:横井素子(セレッソ大阪堺レディース広報)
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