楢﨑に笑顔が戻った! 酸いも甘いも嚙み分けた守護神が語る“闘莉王効果”

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年09月11日

リーグ優勝の味を知るタッグは、チームを“奇跡のJ1残留”に導けるか。

勝利から遠ざかり、“出口の見えないトンネル”にいた頃にはほとんど見られなかった笑顔が楢﨑に戻った。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 この日は新潟に押し込まれる時間帯が続き、後半は割り切ってしっかり守ろうとチーム全体で共有していたという。ハーフタイムにも闘莉王をはじめ選手同士で積極的に意見交換し、修正点を確認し合った。だからこそ、前節・FC東京戦のアディショナルタイムの失点のように、これまでならば失点してもおかしくなかったピンチでも、凌ぐことができたのだろう。
 
 そして、楢﨑の一番の笑顔が飛び出したのが、報道陣から「闘莉王選手の胸トラップのパスを楢﨑選手がキャッチして試合が終わる、というのは象徴的でしたね」と振られた時だった。同じ質問をされた闘莉王は「ナラさんはビビっていたけどね(笑)」とおどけて見せたが、楢﨑は「フフフ」と笑みを浮かべながら、ラストシーンを振り返る。
 
「アイツの冷静さが成せる業だと思います。ああいう細かいところのクオリティはさすが。本当に頼れる存在ですね」
 
 楢﨑は「これでチームも浮上していく」という周囲の声を制止するように、「細かい部分は修正が必要」と言葉を続ける。とはいえ、闘莉王が復帰し、チームも19試合ぶりの勝点3を獲得するなど、残り6試合を戦ううえで希望の光が差してきたのは間違いない。希代の闘将とJ通算最多出場を誇る守護神、リーグ優勝の味を知るタッグが“奇跡のJ1残留”というハッピーエンドを描けるか。それを成し遂げた時、楢﨑にはこの日以上の笑顔が見られるはずだ。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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