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平畠啓史チョイス“至極の11人”|敵将も思わず苦笑い。個の力で組織を粉砕。4戦7発のFWが文句なしのMVP【J1月間ベストイレブン8月】

カテゴリ:連載・コラム

平畠啓史

2025年09月11日

時には舌を出し、時には雄叫びを上げる

抜群の決定力で首位京都をけん引するR・エリアス。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 2列目には伊藤達哉、マテウス・サヴィオ、江坂任。川崎の伊藤はリーグ戦3試合連続ゴールで4得点。ドリブルのキレ、シュートのコースや強さが絶品。シュートを決めた後の表情がたまらない。笑みを浮かべるわけでもなく、浮かれた様子がない。ただ、無表情ではない。時には舌を出し、時には雄叫びを上げる。足もとにボールが入った瞬間、今一番、期待が持てる選手だ。

 浦和のマテウス・サヴィオは2G1A。左45度から仕留めるシュートは圧巻。右サイドからのパスが左45度のマテウス・サヴィオに入ると、ゴールが決まる絵しか浮かばない。

 岡山の江坂は3アシスト。チーム全体でハードワークし、守備の時間が長くなることもあるなかで、3アシストは見事。岡山3連勝の立役者である。

 2列目では、町田の相馬はもちろん、柏の瀬川祐輔の活躍も見逃せない。フォーメーションのところに( )で名前を入れさせていただきます。
 
 フォワードはエリソンとラファエル・エリアス。川崎のエリソンは5G2A。ゴールに向かう迫力が凄まじい。得意の左足だけでなく、抜け出して右足で決めた27節・名古屋戦のゴールも見事だった。

 そして、8月は4試合連続ゴール、ハットトリックを含む7ゴールで京都の4連勝に大きく貢献したラファエル・エリアスは、文句なしで今月のMVPに。

 左サイドからのクロスに対しての動き出しに加え、シュートを決め切ってしまう技術。2ゴールを決めた28節・岡山戦では、ゴール後に岡山の木山隆之監督の苦笑いの表情が映し出されたが、相手を圧倒し、個の力で組織を粉砕するラファエル・エリアスのパフォーマンスを目の当たりにすれば、敵将がなんとも言えない表情になるのも理解できる。

 そんな圧倒的な決定力を見せつけたラファエル・エリアスをMVPに。首位に立つチームにふさわしいフォワードである。

取材・文●平畠啓史

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