プレミアリーグの大舞台で、世界のサッカーファンが注目するなかでのスーパーゴール。しかし本人は、相変わらず謙虚だ。

「いや、もうプレミアでプレーしてる以上はどこでも結果出さないといけない。そういうプレミアで、というよりかは、もう本当に１試合１試合を準備してやってきたところはある。その成果は出たかなと思いますけど。今日は本当にチームとしてやるべきことをしっかりとできましたし、先週プレーして相手を分析してくる中で、我慢強く戦ったっていうのが１番大きいと思います」

　一方で、ゴールについては「僕自身も驚きましたし、なかなかできるものではないですけど、練習してきてよかったなと思います」と胸を張った。とはいえ、その後は、すぐに相変わらずのチームファーストの“三笘らしい”コメントに戻っていく。

「でも、やっぱり得点数の方が大事だと思うんで、クオリティよりも。それがチームの助けになると思いますし、もっともっと点を決めないといけないポジションなので、もっともっと貪欲に決めていきたいなと思っています」

「（一昨シーズンの自身のリーグ最多得点記録にあと１ゴールに迫り）そこはまず行かないといけないですけど、本当にチームが上に行くには前線の選手の得点だったりアシストだったりっていうのは必要なので、それができればチームの順位も上がってくるかなと思います」
 

　取材の最後に、バレンタインデー弾について聞いてみた。

「きょうはバレンタインデー。奥様へのプレゼントはあるのか」

「いや、ちょっと試合の準備で考えてなかったです。（記者：でも今日のゴールがプレゼントになるのでは？）そういうことにしときます（笑）」

　はにかみながら答えた27歳の日本代表。世界のサッカーファンを興奮させたスーパープレーを繰り出した様子とは一転、いつものシャイな好青年に戻ってスタジアムを後にした。

取材・文●松澤浩三

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