リバプールを率いる名将が大役を引き継ぐのか。英国を代表する名優からのまさかの“太鼓判”に、ユルゲン・クロップ監督が茶目っ気たっぷりのコメントで返した。

　現在、世界中で大ヒット上映されているのが、007シリーズの最新作「No Time To Die」だ。15年の長きに渡って主役のジェームズ・ボンドを演じてきたダニエル・クレイグにとっては、今回が有終の美を飾るラスト作となる。

　そんなフットボール好きで知られるクレイグが、英衛星放送『Sky Sports』のプレビュー番組にインタビュー出演。解説者のジェイミー・キャラガーに「ジェームズ・ボンドの後継者にはクロップ監督が適任じゃないかな？」と問われ、笑いを堪えながらも真面目に回答した。

「彼のことを尊敬しているからね、答はイエスだ。実は何回は会わせてもらう機会があって、本当に素晴らしいリーダーだと感じた。良いね。ジェームズ・ボンドに通じるところがあると思うよ」
 

　このやりとりを受けて、大事なマンチェスター・シティ戦を翌日に控えた会見で、クロップ監督が仰天オファーに言及。真顔でジョークを飛ばした。

「正直、小さい頃はジェームズ・ボンドになりたかったけど、いまは御免だよ。007シリーズはもちろん観るのが大好きで、とくにクレイグの演技に魅了されてきた。彼とは２回ほど会わせてもらったけど、あれは貴重な体験だったね。もう彼のボンドが見納めと思うと寂しいけど、次に誰が演じるのかも興味深い。

　ただ、間違っても僕じゃない。（クレイグの）素晴らしい言葉は嬉しいけど、僕じゃロクなボンドにしかならないな。もし僕が水着を来て海のなかを歩くシーンをやったとしたら、世界全体がスイッチを切ってしまうだろう。ひとはそれぞれの役目を果たす。ボンドは世界を救わねばならず、僕はリバプールを助けなければならない」

　ダンディでユーモアセンスも抜群のクロップだけに、良いアイデアだと考えられたが……。ちなみにクロップはクレイグより９か月だけ年上での54歳だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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