「南野だけの問題ではない」
リバプールは10月27日に行なわれたチャンピオンズ・リーグ戦で、変わらぬハードワークを見せ、デンマークの雄ミッティランを2-0で下した。
昨シーズンのプレミア王者は現在、新たな“スタイル”を模索している真っ最中だ。この状況はクラブにとってはリスクがあるが、南野拓実にとっては、チャンスが与えられているので前向きにとらえるべきだろう。この試合でも、いつものフロントスリーとは別のメンバーが先発した。
だが、彼は印象に残らなかった。さらに悪いことに、先発したディエゴ・ジョッタが先制点を決め、好機を演出したことが脚光を浴びている。
このポルトガル代表FWは、まだ加入して間もないふぁ、チャンスを掴み、いくつかのゴールを決め、リバプールでのキャリアにおいて上々のスタートを切っている。いまや南野よりも重要視されつつあるようだ。
今まで、南野に対してポジティブな反応を示してきたサポーターも、少しずつ態度を変え始めている。もちろん、ほとんどがポジティブな反応で、彼がうまくやってくれることを望んでいるが、中には、彼のリバプールでの成功を疑問視する声も上がっている。
これは決して、南野だけの問題ではない。リバプール自体が、以前よりもうまくいっていないことが根底にある。
昨シーズンのプレミア王者は現在、新たな“スタイル”を模索している真っ最中だ。この状況はクラブにとってはリスクがあるが、南野拓実にとっては、チャンスが与えられているので前向きにとらえるべきだろう。この試合でも、いつものフロントスリーとは別のメンバーが先発した。
だが、彼は印象に残らなかった。さらに悪いことに、先発したディエゴ・ジョッタが先制点を決め、好機を演出したことが脚光を浴びている。
このポルトガル代表FWは、まだ加入して間もないふぁ、チャンスを掴み、いくつかのゴールを決め、リバプールでのキャリアにおいて上々のスタートを切っている。いまや南野よりも重要視されつつあるようだ。
今まで、南野に対してポジティブな反応を示してきたサポーターも、少しずつ態度を変え始めている。もちろん、ほとんどがポジティブな反応で、彼がうまくやってくれることを望んでいるが、中には、彼のリバプールでの成功を疑問視する声も上がっている。
これは決して、南野だけの問題ではない。リバプール自体が、以前よりもうまくいっていないことが根底にある。
特に、ロベルト・フィルミーノに対する批判は、ここイングランドで少しずつ、でも確実に増えてきた。彼の代わりに南野やジョッタを出場させてほしいという声は高まっている。前述のように、これは南野にとってはチャンスだ。だが、現時点ではそのチャンスを与えられ、活かすのはジョッタの方が早いかもしれない。
チャンピオンズ・リーグにおける南野の姿は鮮明だ。レッズのファンは、背番号18がレッドブル・ザルツブルクのユニホームを着て、リバプールに与えた巨大なインパクトを覚えている。あの試合の主役だった彼の姿を、だ。ファンはあのときの“ミナミノ像”を求める。それは、高すぎる壁ともいえる。南野にとって、大きなプレッシャーになっているのかもしれない。
決して、チームが悪いプレーをしているわけではない。ただ、昨シーズン、そしてその前のシーズンのような、手の届かないような高いレベルでプレーしていないだけだ。さらに、フィルジル・ファン・ダイクの長期離脱など負傷者も出たことが影響している。奇跡的に、ここ数シーズンは主力の怪我人がほとんど出ていなかっただけに、ユルゲン・クロップ監督も対処に苦労しているように見える。
何度も言うが、南野にとってリバプールの“変革”はチャンスだ。だが、今はそれを掴めてない。彼が過去の自分を乗り越え、この好機を逸することがないように願う。
取材・文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)
スティーブ・マッケンジー (STEVE MACKENZIE)
profile/1968年6月7日にロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでのプレー経験があり、とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からサポーターになった。また、スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国の大学で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝に輝く。
チャンピオンズ・リーグにおける南野の姿は鮮明だ。レッズのファンは、背番号18がレッドブル・ザルツブルクのユニホームを着て、リバプールに与えた巨大なインパクトを覚えている。あの試合の主役だった彼の姿を、だ。ファンはあのときの“ミナミノ像”を求める。それは、高すぎる壁ともいえる。南野にとって、大きなプレッシャーになっているのかもしれない。
決して、チームが悪いプレーをしているわけではない。ただ、昨シーズン、そしてその前のシーズンのような、手の届かないような高いレベルでプレーしていないだけだ。さらに、フィルジル・ファン・ダイクの長期離脱など負傷者も出たことが影響している。奇跡的に、ここ数シーズンは主力の怪我人がほとんど出ていなかっただけに、ユルゲン・クロップ監督も対処に苦労しているように見える。
何度も言うが、南野にとってリバプールの“変革”はチャンスだ。だが、今はそれを掴めてない。彼が過去の自分を乗り越え、この好機を逸することがないように願う。
取材・文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)
スティーブ・マッケンジー (STEVE MACKENZIE)
profile/1968年6月7日にロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでのプレー経験があり、とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からサポーターになった。また、スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国の大学で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝に輝く。