新型コロナウイルスの影響によって、サッカー界は大きなダメージを受けた。そのため、今夏の移籍市場では、大きな動きはないというのが大方の見方だ。

　そうした状況下で、去就に関する話題を振りまき続けているのが、ポルトガルが生んだ大スター、クリスチアーノ・ロナウドだ。

　2018年の夏にレアル・マドリーからユベントスへ移籍して以来、さすがの結果を残してきた名手だが、今夏の移籍市場で新天地を目指すのではないかと囁かれている。

　それこそ候補は枚挙に暇がない。約９年に及ぶ蜜月の関係を築いたマドリーや大物獲得を狙うパリ・サンジェルマン、さらには今夏に大型補強プランを計画しているとされるチェルシーなどが興味を持っているとされている。

　35歳のクラッキはいかなる決断を下すのか――。誰もが気になる動向に関して、興味深い発言を口にしたのは、ポルトガル代表の同僚でもあるナニだ。

　かつてマンチェスター・ユナイテッドでもチームメイトだったナニは、米メディア『ESPN』のインタビューで偉大な先達の去就について、「今は何を想っているか知らないけど……」と前置きしたうえで、こう続けた。

「２年ほど前かな。ロナウドは僕に、『おそらく最後はアメリカに行くと思う』と言っていたんだ。100パーセントじゃないけど、彼がMLSにやってくる可能性はあるだろうね」

　自身も昨年２月からオーランド・シティに移籍し、MLSでのプレーを続けているナニは、リーグのレベルについて次のように語っている。

「リーグとして改善すべき点はあるし、選手のクオリティーという面でも向上すべきところはある。けど、世界的に見ても素晴らしい場所だと思う。ファンタスティックなクラブがあるし、素晴らしい状態でオーガナイズされていて、最高のコーチや選手もいる。毎シーズンのように向上してるんだ」

　はたして、C・ロナウドはナニの言う「素晴らしい場所」へ活躍の場を求めるのだろうか。その去就は今夏の移籍市場における最大のトピックと言っても過言ではない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部