「SNSが恐い」「楽しむ努力をしたけど…」元U-20イングランド代表GKが突如現役引退。決意のワケを赤裸々告白

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2020年04月29日

「気づいたら僕は楽しめなくなっていた…」

イングランドのユース代表に名を連ね、トッテナム入りも噂されたスミスだったが、早期引退を決断した。 (C) Getty Images

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 現地時間4月28日、一人のフットボーラーがひっそりと引退を決断した。イングランド3部のサウスエンド・ユナイテッドに所属していたテッド・スミスだ。

「The Shot stopper」。そう呼ばれた24歳の青年は、将来を期待されたGKだった。イングランドU-18から世代別代表に選ばれ、今年1月には献身的なプレーがジョゼ・モウリーニョの目に留まり、トッテナム・ホットスパーの練習に参加。電撃入団も囁かれた。

 そのキャリアは前途洋々にも思われたが、スミスは若くして現役から退く決断を下した。大きな怪我もしていない状況で、彼はなぜ選手生命を終わらせたのか? その原因は「SNS」にあったという。

 英紙『The Sun』や『Telegraph』に宛てた声明で本人は、次のように説明している。

「気づいたら僕は楽しめなくなっていた。試合やトレーニングは大好きだけど、試合が来たときのプレッシャーは常に僕にとって大きすぎるものになっていた。そのことで長い間、頭を悩ませてきたんだ。それはみんなの夢である仕事を諦めるということだと思われるだろう。とても難しいものだった」
 
 現役引退の決断が難しいものであったことを明かしたスミスは、それでも「ソーシャルメディアでの反応が恐かった」と赤裸々に告白した。

「僕は試合が終わった後、すぐにあらゆるSNSを見て、みんなが何を言っているかを確認していた。その90%は何でもなかったけど、悪い内容の試合後に2つか3つの批判があったら、それが頭に残って、1週間は影響されてしまっていた。僕はポジティブなものよりも、ネガティブなものに目がいってしまうんだ。

 やっぱり試合は楽しむべきで、僕は楽しもうと努力した。けど、それができなかった。スポーツ心理学を学んだり、精神科の専門医にも診てもらったり、あらゆる対処を試した。でも、これから長く試合を続けて生きていくことへの恐怖が積み上がってしまったんだ。それを消し去ることはできなかった」

 ファンからの批評に対する恐怖感からサッカーを楽しめなくなっていったことを明かしたスミスは、自身と同じような境遇にある選手たちを想い、最後にこう語った。

「僕と同じ状況にいる選手は他にもいるかもしれない。彼らに僕が言いたいのは、サッカーの試合でのストレスに身を投じるよりも、人生にはもっと他に何かがあるということさ。それが誰かの役に立ってくれることを願うよ」

 SNSの発展によって選手とファンの距離は大きく縮まった。だが、それによりファンが選手に対して罵詈雑言を浴びせ、“炎上騒動”が起きることも少なくない。この先、スミスのような選択をせざるを得ない選手を出さないためにも、今一度、使用方法は深く考えたいものである。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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