セリエAは折り返しへ――ミラノ勢の凋落が顕著となった前半戦

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2015年01月19日

前半戦で両チームともに勝利を挙げたのがキエーボ戦だけとは…。

期待のアレッシオ・チェルチはフィットせず途中交代。先制を許して苦悩するフィリッポ・インザーギは退席処分と、まさに泣きっ面に蜂だったアタランタ戦。ミランは前半戦を最悪の形で終えた。 (C) Getty Images

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 一体、ミランはどうしてしまったのだろうか。
 
 下位に沈むアタランタに0-1で敗れたのも大問題だが、それ以上に内容の悪さは深刻だ。攻撃ではほとんどの時間帯で効果的なプレーを見せられず、守備では対応が遅れ、マークもずれっぱなし。決勝ゴールなどは、全てのパスがフリーの状態で回された。
 
 選手は自信と判断力を失ってしまっているようだ。なかでも中盤で攻撃に厚みを加える役割を果たすはずのリッカルド・モントリーボが全く機能しないのは気になる。まだ試合勘が戻らないのか、あるいは衰えが来てしまったのか……。
 
 いずれにせよ、17節のサッスオーロ戦に次ぐほどの不甲斐ない内容で黒星を喫したミラン。そのひどさは、ハーフタイム、試合後にロッカールームへ引き上げる選手に浴びせられたブーイングからもうかがい知れる。
 
 ちなみに前日には、同じミラノ勢のインテルがエンポリと対戦し、スコアレスドローに終わった。ロベルト・マンチーニの監督就任でチーム状況が上向き、積極的な戦力補強で期待値が上がったものの、アウェーとはいえ下位相手に勝点1止まりで終わったところに、まだチームとしての不安定さが垣間見えた。
 
 さて、これでセリエAは19節を終了。全日程の折り返し地点に到達したことになる。ここで、ミランとインテルのミラノ勢の成績を、対戦チームごとに整理してみた。
 
対ユベントス
ミラン×0-1(3節・H) インテル△1-1(17節・A)
対ローマ
ミラン△0-0(16節・A) インテル×2-4(13節・A)
対ラツィオ
ミラン○3-1(1節・H) インテル△2-2(16節・H)
対ナポリ
ミラン○2-0(15節・H) インテル△2-2(7節・H)
対サンプドリア
ミラン△2-2(11節・A) インテル○1-0(9節・H)
対フィオレンティーナ
ミラン△1-1(8節・H) インテル×0-3(6節・A)
対ジェノア
ミラン×0-1(14節・A) インテル○3-1(18節・H)
対パレルモ
ミラン×0-2(10節・H) インテル△1-1(3節・A)
対サッスオーロ
ミラン×1-2(17節・H) インテル○7-0(2節・H)
対ウディネーゼ
ミラン○2-0(13節・H) インテル×1-2(14節・H)
対ヴェローナ
ミラン○3-1(7節・A) インテル△2-2(11節・H)
対トリノ
ミラン△1-1(18節・A) インテル△0-0(1節・A
対エンポリ
ミラン△2-2(4節・A) インテル△0-0(19節・A
対キエーボ
ミラン○2-1(6節・H) インテル○2-0(15節・A
対アタランタ
ミラン×0-1(19節・H) インテル○2-0(4節・H)
対カリアリ
ミラン△1-1(9節・H) インテル×1-4(5節・H)
対パルマ
ミラン○5-4(2節・A) インテル×0-2(10節・A)
対チェゼーナ
ミラン△1-1(5節・A) インテル○1-0(8節・A)

対ミラン&インテル(12節)
ミラン1-1インテル

※18節終了時の順位に従って表記
 
 興味深いのは、ミランとインテルが同じ結果に終わった対戦が、トリノ戦(引き分け)、エンポリ戦(引き分け)、キエーボ戦(勝利)のみということだ(もちろんミラノダービーもだが)。それ以外は、見事なほどに結果が分かれている。
 
 ホームゲームとアウェーゲームの違いや、対戦時の対戦相手の調子などもあるので、この結果の違いが生じるのは十分にあり得ることではあるが、ともにリーグの上位にいるのが当然だった時代であれば、これほどの違いは出なかったはずだ。
 
 上位陣との対戦ならともかく、中位以下との対戦ではホームかアウェーに限らず、ともに勝利を挙げるカードは多かっただろう。少なくとも今季のように、ともに勝利を挙げたのがキエーボ戦だけというのは、近年では非常に稀なケースなのではないだろうか。
 
 別にこのようなデータを出さずとも、順位からでも十分に両チームの不振ぶりはうかがい知れるのだが、このデータによってかつては栄華を誇ってきたミラノ勢の深刻さがより浮き彫りとなってくる。
 
 昨季からセリエAは、ミラノ勢抜きでスクデット争いが展開されるという、歴史においても珍しい事象が起こっているが、勢力分布はこのまま定着してしまうのか。かつてカルチョの地図では首都でもあったミラノの名前が消え、トリノ(ユベントス)とローマ(ローマ&ラツィオ)が2大都市として君臨していくのだろうか……。
 
 冬のメルカートが幕を閉じ、アジアカップやアフリカネーションズ・カップが終わって本田圭佑や長友佑都、そしてアフリカ勢の選手が復帰した時、この両チームはどのような変化を見せるかが興味深い。トリノの最強クラブとローマ勢にどれほど近づけるのか、個々の成績とともに気になるところだ。

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