マッシミリアーノ・アッレーグリ監督との別れを選んだユベントスは、チェルシー退任が有力視されるイタリア人監督のマウリツィオ・サッリ監督を招聘するとみられている。

　だが、サッリは、わずか1年前までナポリを指揮し、ユーベと激しいタイトル争いを繰り広げていた指揮官だ。それだけに、両クラブのサポーターには、60歳の智将の就任に反対する者も少なくない。

　そうした反対の声は日に日に強まっている。ユーベ・ファンの間では、まだ、就任が決まっていないにもかかわらず、「Sarri Out（サッリは出ていけ！）」というハッシュタグが流行している。『Gazzetta dello Sport』紙や『Corriere dello Sport』紙など、イタリア・メディアによると、このハッシュタグは国内でトレンド入りしているそうだ。

　そのハッシュタグの付いたツイートをするユベンティーノたちからは、「一歩後退」など、サッリを非難する声が相次いでいる。

「栄光のユニホームをサッリが指揮するのは見たくない」
「誰が監督でもいいけど、ナポリにトロフィーをもたらした彼だけは嫌だ」
「ユーベは常にベンチも完璧でなければ。トップクラスの監督を狙わないと」
「アッレーグリに反対したのはダウングレードではなくアップグレードだと信じていた」
 

　だが、ハッシュタグがトレンド入りしたのは、反対派を逆に批判する声も多いからとの見方がある。投稿の中で同じハッシュタグを使うからだ。実際、SNSではサッリの就任を後押しする賛成派の声も少なくない。

「反対派はアッレーグリのときもオフィスに押しかけようとした。自分はクラブを全面的に信頼」
「信じられない。あまりに多くの偽サポーターがチームとクラブ周辺で不安の種をまいている」
「本当に“サッリ・アウト”とか言っているのか？ ナポリでは11人以外は２部レベルの選手というチームで奇跡を起こし、チェルシーではファンタスティックなシーズンだったのに」

　来シーズン、国内９連覇とともに、悲願の欧州制覇を目指すユベントスだけに、次期指揮官にかかる期待と重圧は大きい。クリスチアーノ・ロナウドを筆頭とするスーパースター軍団をまとめ上げるうえで、サッリは適任なのか。イタリア王者の選択が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部