３月２日、J２・２節が行なわれ、NACK５スタジアムでは大宮と琉球が対戦した。

　開幕戦はドローに終わった大宮は前節同様に３－４－２－１の布陣でスタート。今季から指揮を執る高木琢也監督はシャドーに大前元紀、最前線にフアンマ・デルガドを起用し、リーグ戦初勝利を目指す。

　一方、今季から初めてJ２を戦う琉球は、攻撃の核である富所悠が欠場。その他は前節と同様のメンバーで挑み、４－２－３－１の布陣で開幕２連勝を狙った。

　試合は序盤から互いに良さを見せ、アグレッシブな展開となる。そうした状況で先手を取ったのはアウェーの琉球だ。16分に中川風希がゴール前に持ち込むと、右足のインサイドで絶妙なスルーパスを供給。これを受けた田中恵太が冷静にGKとの1対１を制し、先制点を奪った。

　しかし、その直後に大宮も反撃。19分、FKを得ると、キッカーの大前はサインプレーを選択。大外にボールを送ると、山越康平がヘディングで中へ折り返す。ゴール前でフアンマが競り勝ち、右足で同点ゴールを捻じ込んだ。
 
　以降も互いに積極的に攻撃を仕掛け、攻守が目まぐるしく変わっていく。だが、２点目は互いに奪えず、１－１で前半を終えた。
 

　迎えた後半、大宮が立ち上がりからラッシュをかける。46分に左サイドでボールを受けた中村太亮がクロスを供給。中央で大前がヘディングで合わせるが、惜しくもこれは琉球のGKダニー・カルバハルのセーブに阻まれる。以降もリズム良くパスをつなぎながら、相手陣内へ侵入。決定機も何度か作り、試合の主導権を掴む。
 
　だが、この流れを断ち切ったのは琉球のストライカー・鈴木孝司だ。56分、田中がグラウンダーのミドルシュートを放つと、コースに入っていた中川がトラップ。最後は中へ折り返し、鈴木が勝ち越し弾を決めた。さらに直後の59分にも鈴木がネットを揺らし、さらにリードを広げる。

　こうなると、琉球の勢いが止まらない。61分には、中川のラストパスを左サイドで受けた上門知樹がシザースを挟んで左足を一閃。逆サイドネットに突き刺さり、４点目を奪った。
 
　琉球は終盤に２点を返されたものの、逃げ切って４－３で大宮を撃破。鈴木の２試合連続２ゴールなどで、J２昇格初年度ながら開幕２連勝を果たした。