［キリンチャレンジカップ2018］日本 ３-０ コスタリカ／９月11日／パナソニックスタジアム吹田
 
　日本の10番を託された中島翔哉はコスタリカ戦で確かな存在感を示した。ボールを持てば、得意のドリブルで敵陣へと侵入。相手を剥がすと、キレのあるパスやパンチの効いたシュートで決定機に絡んだ。
 
「自分ではそんなに良いボールだと思いませんでしたが、うまく合わせてくれたと思います」と謙遜したが、16分にはCKを佐々木翔にピタリと合わせてオウンゴールを誘発し、先制点を演出。後半に入っても勢いは止まらず、66分には遠藤航に鮮やかなスルーパスを通して南野のゴールを呼び込んだ。
 
　とりわけ、この２点目に手応えがあったようで、「（2016年のリオ）オリンピック代表でずっとやっていた選手たちが絡んだゴールでした。それはお互いにどういう動きをするのかは分かっていたから生まれたもので、自然といいプレーが出たと思います」と旧知の間柄で奪った得点を振り返った。

　75分にお役御免となったが、コスタリカ戦で上々のパフォーマンスを見せた中島。なぜ、これだけのプレーができたのか。森保一監督の初陣というプレッシャーが懸かる場面にも関わらず、10番に相応しい働きを見せられた理由は“自然体”だったからだ。
 

「なにも考えていないです。サッカーはゴールを奪うスポーツなので、それは積極的に狙っていきたいと思っていました」（中島）
 
　２点目を振り返った際に中島は、こうも言った。

「瞬間、瞬間で決めているので最初から狙おうと思っていたわけではないです。クロスもできましたし、シュートも放てましたが、（遠藤が）良い動き出しをしてくれたのでそこを使いました」
 
　また、「プレーに余裕と自信があったようにも見えたが？」という問いに対しても、同様に回答。「それすらも考えていない。自然と良いプレーはできるかなと思っていたし、考えすぎると逆に身体が動かなかったりするので（笑）」と、あくまでいつも通りのプレーをしただけだったというのだ。
 
　中島はコスタリカ戦で特筆すべき出来を見せ、Ａ代表の10番を託されても気負うことはなかった。いかなる時も純粋にサッカーを楽しむ新エース候補は、森保ジャパンの初陣で可能性を示したのは間違いない。

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