[U-20女子ワールドカップ決勝]　スペイン１-３日本／８月24日／Stade de la Rabine
 
　フランスで開催されたＵ-20女子ワールドカップで、“ヤングなでしこ”ことＵ-20女子代表が快挙を成し遂げた。８月24日（現地時間）にスペインとの決勝を戦い、３-１で勝利。初の優勝を果たしてみせた。
 
　グループステージで一度スペインに０-１で敗れている日本は、その試合からスタメン３名を変えて臨む。池田太監督は、GKにスタンボー華、最終ラインに右から宮川麻都、高橋はな、南萌華、北村菜々美を起用。中盤から前は準決勝のイングランド戦と同様。２ボランチに林穂之香と長野風花、右サイドハーフに宮澤ひなた、左サイドハーフに遠藤純、２トップには宝田沙織、植木理子を配置した。
 
　序盤こそ一進一退の攻防を演じた日本だったが、徐々に劣勢を強いられる。スペインの出足の素早いプレッシングと、ロングボールを織り交ぜたサイドアタックに苦慮し、多彩なセットプレーの攻撃でも度々ピンチを作られた。

　GKのスタンボーを中心に凌いでいた日本が、雰囲気を一変させたのは39分だった。ペナルティエリア手前でボールを受けた宮澤が、DFをかわして右足を一閃！　強烈なミドルシュートが相手GKの頭上を越え、ネットを揺らした。
 
　先制点を奪った日本はここから波に乗った。56分には、植木との見事なコンビネーションからエリア内に抜け出した宝田のゴールで、追加点をゲット。宝田＆植木という２トップの今大会通算10ゴール目でリードを広げる。
 
　さらには65分、宝田からのパスを受けた長野が鮮やかなシュートを突き刺し、ダメ押しの３点目を奪い、初の栄誉をグッと引き寄せた。
 
　守っても、キャプテン南、守護神スタンボーを中心とした最終ラインが身体を張って奮闘。71分にカンデラにゴールを献上するも、そこからの追撃は許さず最少失点に凌ぎ切った。
 
　試合終了の笛が鳴るまで攻撃的な姿勢を貫いたヤングなでしこが、スペインとの激闘を制し、Ｕ－20女子ワールドカップ初制覇。大野忍、宇津木瑠美、岩渕真奈、横山久美、長谷川唯といった先人たちでも成し得なかった快挙を達成してみせた。