ポルトガル代表FWクリスチアーノ・ロナウドが、９シーズンを過ごしたレアル・マドリーに別れを告げ、イタリアの絶対王者ユベントスに活躍の場を移したビッグニュースは、今月16日、世界を駆け巡った。

　33歳にして、移籍金１億1700万ユーロ（約153億円）、推定年俸3000万ユーロ（約39億円）というエポックメーキングな契約は、今夏ここまでの移籍市場における最大の話題と言ってもいいだろう。

　そんなC・ロナウド加入の効果は凄まじく、オランダのコンサルティング会社『KPMG』の試算で、１年につき8500万ユーロ（約110億円）の経済効果を生み出すことが判明し、大きな話題となった。
 

　まさにスーパースターたる所以と言うべき経済効果を生み出しそうなC・ロナウド。そして、その効果はユーベと対戦するクラブにも波及している。

　イタリア紙『Tuttosport』によれば、ユーベのアウェーチケットが高騰の一途を辿っているというのだ。

　今シーズンからセリエAに昇格し、セリエA３節でユーベを本拠地に迎え入れるパルマは、オフィシャルサイトで通常25ユーロ（約3250円）で販売している席を、約７倍の178ユーロ（約２万3140円）という価格設定で売っている。

　また、チケット転売サイトでの売値もかなりの高騰っぷりを見せているらしく、同紙は、「これはセリエA史上においても最も異常な値上がりで、C・ロナウドの移籍による効果は、しばらくイタリア・サッカー界にあらゆる影響をもたらしそうだ」と、驚きの現状をレポートした。

　長く欧州の舞台で勝てず、セリエAの人気が停滞していることを指摘されて久しいイタリア・サッカー界だが、稀代のスーパースター、C・ロナウドの加入によってそうした風潮に光が差し込むかもしれない。

　なお、C・ロナウドは、30日にトリノで調整を開始。その後、アメリカに遠征中のトップチームとは別で準備を進め、順調であれば、８月12日にトリノ近郊のヴィラル・ペローザで行なわれるプリマヴェーラの練習試合に参戦。そして、８月19日に行なわれるキエーボとのセリエA開幕戦に出場する予定だ。