今シーズンからパリ・サンジェルマンに加入したブラジル代表のネイマールは、去就が話題になり始めた５月末には移籍希望を公表していなかったが、６月末には決断を下していたようだ。同僚だったリオネル・メッシの結婚式で、移籍する考えを周囲に打ち明けていたという。
 
　英紙『エクスプレス』によると、バルセロナのレジェンドで、現在はアル・サッドに所属するシャビが、「メッシの結婚式でネイマールに『移籍したいし、クラブを変えたい』と言われたんだ」と明かしたという。
 
「私が理由を尋ねたら、彼は『バルセロナで幸せじゃない』と答えた。移籍して、欧州で、パリSGで、新しい経験をしたいんだとね」
 
　アルゼンチンでメッシの結婚式が開かれたのは、現地時間６月30日のこと。だが、最終的にネイマールの希望をバルセロナが発表したのは、現地時間８月２日だった。
 
　正式な表明が長引いたのは、バルセロナとの契約にあったボーナスの条件を満たすためだったと見られている。ボーナスを巡るその後のネイマールとバルセロナの“バトル”は周知のとおりだ。
 
　いずれにしても、ネイマールは２億2200万ユーロ（約288億6000万円）という史上最高額で、バルセロナからパリSGへと活躍の場を移した。シャビは「彼の決断であり、我々は尊重しなければいけない」と、古巣を旅立ったかつての戦友の決意に理解を示した。
 
　今年の移籍市場で最大のサプライズとなったネイマールの獲得を決めたパリSGは、さらに昨シーズンにブレイクを果たしたフランス代表FWのキリアン・エムバペもモナコから獲得。エディンソン・カバーニを含めた「MCN」トリオは、リーグ・アンで合計16得点とチーム総得点「29」の半数以上を叩き出している。
 
　シャビは「ネイマールとエムバペが加わり、今シーズンのパリSGはチャンピオンズ・リーグで優勝する大きなチャンスを得た」とコメントし、クラブにとって悲願の欧州制覇を成し遂げる可能性もあると予想した。
 
　今シーズンの公式戦では、10試合に出場して９得点・８アシストと快調すぎるスタートを切ったネイマール。はたして、チームを欧州の頂点へと導き、バロンドール受賞という大夢をも叶えられるだろうか。