ブラジル代表FWのネイマールを史上最高額でパリSGに引き抜かれたバルサは、その穴を埋めるためにコウチーニョやドルトムントのウスマンヌ・デンベレを狙っている。
リバプールは11日、オーナー会社『フェンウェイ・スポーツ・グループ』が公式声明で、「コウチーニョは売りに出していない」と発表。だがその後、コウチーニョ自身はトランスファー・リクエストをクラブに出したと複数の英国メディアに報じられた。それ以降、ブラジル代表MFは腰の負傷でプレミアリーグ開幕戦やチャンピオンズ・リーグ予選プレーオフ第1レグを欠場している。
そうした最中、バルセロナのペップ・セグラGMは16日、宿敵レアル・マドリーに敗れたスペイン・スーペル・コパ第2レグの試合後、コウチーニョやデンベレの獲得に「近づいている」と発言。だが、その翌日にリバプールのユルゲン・クロップ監督は、「彼には会ったこともない」と一蹴した。
それでも、バルサのロベルト・フェルナンデスSDは17日、コウチーニョとデンベレに対する関心を明かし、難しい交渉と認めつつ、「我々のサッカーにも適応できる」と獲得への意欲を伺わせている。
そして18日、バルサはそのコウチーニョ獲得のために、9000万ポンド(約130億5000万円)と言われる前回のオファーから、さらに2000万ポンド(約29億円)以上を上乗せした3度目のオファーを出した模様だ。
提示額はメディアによって異なるが、バルサの提示額が1億1000万ポンド(約159億5000万円)を超えているのは確かなようだ。しかし、リバプールはこれも断ったという。英メディア『BBC』は、「リバプールのムードは変わっていない」と、クラブがコウチーニョ放出を拒む姿勢を貫いていると報じた。
そうしたリバプールの頑なな姿勢に対して、2013年の加入からチーム貢献してきたコウチーニョの移籍を認めるべきとの声もある。元イングランド代表MFのジャーメイン・ジーナスは、BBCで「売却を拒み続ければ、自分で自分の首を絞める」と、リバプールの損害にもなるとの見解を示した。
ジーナスはコウチーニョ放出でリバプールがより厳しい立場に追われると認めつつ、「彼らは過去にもルイス・スアレスやラヒーム・スターリングといったスターを売ってきた」と述べている。
「ある選手が、バルセロナのようなより大きなクラブに向かうのに値するのであれば、『すべてに感謝している。見事にやってくれた。これからは自分の道を進め』みたいな態度であるべきだ」
コウチーニョの放出を否定しているクロップ監督は以前、最終的にはクラブの決定に従わざるを得ないとも発言している。リバプールの経営陣は、このままコウチーニョを引き留めるのか。それともジーナスの指摘のように、功労者を当人が希望する道に進ませるのだろうか。その決断に注目が集まる。
