英紙『ガーディアン』によれば、2009年にサウサンプトンを買収したスイス人実業家のマルクス・リーブヘルの娘で、2010年から他界した父に代わって経営を託されていたカタリーナ・リーブヘル氏が、保有する株式の80%をガオ氏のグループに2億1000万ポンド(約304億5000万円)で売却したと発表したという。
株式の8割を保有することになったガオ氏は、中国スポーツメーカー『ランダー・ホールディング』のオーナー。米誌『フォーブス』によれば、総資産は14億ドル(約1540億円)だと伝えられている。
同氏とサウサンプトンは昨年末から買収に向けて話し合いを進めていたものの、中国政府が資本の海外移転を制限したために一時停滞。しかし、香港を経由して取引を進めて、契約を締結させたという。
英国メディア『BBC』によれば、この買収合意に関してはプレミアリーグも許可を出しているため、いつでも資産運用が可能な状態にあるという。
サウサンプトンの公式サイトで、「我々にとって、新しい一章の始まりになる」とコメントしたカタリーナ氏は、ガオ氏とその娘のネリー氏がクラブの執行委員会に加わることを公表してもいる。
投資を決めたガオ氏は、サウサンプトンのサポーターたちに次のようなメッセージを送っている。
「サウサンプトンのパートナーになれることを誇らしく感じ、また恐縮してもいる。近年のサウサンプトンの目覚ましい前進に、さらなる上積みをしていきたいという情熱とモチベーションが我々にはある」
近年、イングランドでは中国企業と提携するクラブが増えており、現時点でWBA、バーミンガム(2部)、アストン・ビラ(2部)、レディング(2部)、ノーザンプトン(3部)が、その後押しを受けている。
世界的に見てもミランとインテルが、いわゆる“チャイナマネー”を背景に大型補強を展開し、欧州の移籍市場を賑わせている。はたして、サウサンプトンを買収したガオ氏は、同様に大きな変革をもたらすのか?
