代理人はサッカー界の「悪」か? 伊紙の調査で6割超が否定的な見解

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年07月11日

代理人制度廃止は現実的ではないが…。

メンデス(右)とライオラ(左)はサッカー代理人のビッグ2。多くのビッグディールを成立させ、巨額を得てきた。(C)Getty Images

画像を見る

 6月中旬にミランGKのジャンルイジ・ドンナルンマが契約延長オファーを断った際、サポーターは選手同様にミーノ・ライオラ代理人を強く非難した。現地時間7月10日付のイタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、多くの人が代理人の存在を否定的に評価しているようだ。
 
 ガゼッタ紙の調査によると、サッカーファンでない人たちも含め、回答者の63%がこの10年間で代理人の影響力が増したと回答。「変わらない」と「分からない」が16%ずつ、減少したとの回答はわずか5%と、多くが代理人の影響力の大きさを実感していることが分かった。
 
 ライオラ代理人はフランス代表MFのポール・ポグバが昨夏、ユベントスからマンチェスター・ユナイテッドに「史上最高額移籍」を果たした際、計4100万ポンド(約57億4000万円)もの多額の手数料を手にしたことが知られている。このケースのみならず、代理人の手数料は以前と比べて高騰を続けているのが現状だ。ライオラと並びサッカー屈指との敏腕エージェントと評されるジョルジュ・メンデスも、1回の移籍市場で1億ユーロ(約120億円)以上を稼ぐと言われている。
 
 手数料が上がれば、移籍金や選手のサラリーも上がる。近年は移籍金のクラブレコードが頻繁に更新されてきた。イタリア・サッカー連盟のカルロ・タベッキオ会長は先日、高騰を続ける手数料に対して否定的な見解を示した。
 
 今回の調査でも、「代理人は選手を差し置いて自分の富を狙っているか」との質問に、62%が「イエス」と回答。「ノー」は23%にとどまった。代理人が自分たちの利益のために手数料を吊り上げているというイメージが広がっているようだ。
 
 当然、「代理人の仕事はサポーターの損害となっているか」、「サッカーのシステムを弱体化させているか」という質問でも、それぞれ58%、51%と半数以上が「イエス」と回答。結果、「現在の代理人への評価」は、「ネガティブ」が62%と、「ポジティブ」の19%に大きく差をつけた。
 
 だが、現代サッカー界で代理人というシステムを禁止するのは現実的でないだろう。ただ、不当な代理人と良識ある代理人が存在するのは、複数の有名代理人も認めているところ。ガゼッタ紙は、「明確な規則と模範的な罰則を設けるほうが、よりシンプルではないか」との見解を示している。
【関連記事】
ドンナルンマ問題で再焦点の「代理人」の実態…ライオラやメンデスはどう巨額を稼ぐのか?
「ポグバの代理人はゴミみたいなもの」ファーガソンがライオラを口撃!
闘病中のチームメイトを激励するため、A・ビルバオの選手全員が「丸坊主」に!
超セクシーな彼女、「ミラン」なのにインテル移籍…シュクリニアルが話題!
イブラ、バロテッリ、ポグバをどう動かした? 代理人ミーノ・ライオラの剛腕エピソード

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ