４月20日（現地時間）に行なわれたアンデルレヒトとのヨーロッパリーグ準々決勝で、右膝十字靭帯断裂の重傷を負ったマンチェスター・ユナイテッドのズラタン・イブラヒモビッチ。その後、アメリカで手術を行ない、現在はリハビリに励んでいる。
 
　彼の代理人ミーノ・ライオラは先日、「彼の膝があまりに強過ぎて、執刀医たちは驚愕していた。20年以上プレーしてきたサッカー選手のものとは思えないらしい。彼らは引退後、イブラヒモビッチの肉体を研究材料にすることを望んでいる」と語っていた。（『expressen』より）
 
　しかし、執刀したドクターのひとりであるフォルカー・ムサール医師は、代理人の発言は少しばかり大袈裟だと笑いながら語ったという。（『Die Welt』より）
 
「手術は通常の手順で行なわれたものだった。イブラヒモビッチの骨の構造が素晴らしく、膝も一流のアスリートのものであるのは確かだが、研究の対象になるというほどのものではない」
 
　ムサール医師は、イブラヒモビッチが手術の成功を非常に喜んでいたことを明かしたが、彼がいつ復帰できるかは現時点では分からないとしている。
 
「我々にとってのゴールは、アスリートが早く、安全に競技に戻ることだ。特に“安全に”というのが非常に大事である」
 
　早くも復帰を視野に入れているイブラヒモビッチやライオラ代理人とは異なり、ドクターは慎重な姿勢を崩していない。焦りと過度な楽観的姿勢は禁物ということか……。
 
　とはいえ経過は順調であり、35歳の屈強なスウェーデン人ストライカーが、再びあの勇姿を見せてくれることは間違いなさそうだ。