香川が1ゴール・1アシストの大活躍も、チームは不満と悔いの残る3失点で敗北…

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年04月13日

厳しい精神状態で迎えたホームゲームは、非常に厳しい結果に…

この試合では、味方を活かすプレーだけでなく、自身が活かされるための動きも印象的だった香川。前半の逸機は悔しかったが、攻撃のリーダーとして絶大な存在感を示した。写真はデンべレのゴールをアシストした後。 (C) Getty Images

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警告:ド=パパスタソプーロス(16分)、ギンター(40分) モ=ジェメルソン(46分)、ルマール(58分)、ディラール(69分)、ファビーニョ(81分)、スパシッチ(87分) (C) SOCCER DIGEST

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 4月12日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ準々決勝の第1レグが行なわれ、ドルトムント(ドイツ)は2-3でモナコ(フランス)に敗れた。

 ドルトムントのチームバスを狙ったとされる爆発事件により、1日遅れで開催となった一戦。被害に遭った選手たちの精神面への影響が懸念される状況のなか、試合は始まった。

 ともに高い攻撃力を前面に押し出すタイプのチームだが、序盤は慎重な姿勢を見せる。そんななかで最初にシュートを放ったのはドルトムント。ピシュチェクの最後尾からの縦パスを受けたオーバメヤンが抜け出して決定機を迎えたが、シュートはクロスバーを越えた。

 一方のモナコは11分に右サイドからのクロスをルマールが頭で合わせるが、これもクロスバーの上。しかし、アウェーチームはボールを奪ってからのカウンターが効果的に決まるようになり、再三相手ゴールに迫っていく。

 そして16分、トゥーレの浮き球のパスを受けたエムバペがペナルティーエリアに侵入したところで、後方からパパスタソプーロスに倒され、モナコがPKをゲット。しかし、キッカーのファビーニョが左隅を狙ったシュートは、わずかに枠を外れた。

 絶好のチャンスを逸したモナコだが、その3分後に今度こそ先制点を奪う。B・シウバが自陣からドリブルで突き進み、相手を十分にひきつけたところで左へ流すと、これを走り込んだルマールがさらに中央へ折り返し、エムバペが膝で押し込んだ。

 カウンターから鮮やかに決まったゴールだったが、ラストパスを受けた瞬間のエムバペはオフサイドの位置におり、ドルトムントにとっては不運な失点となった。

 アウェーゴールを与えてしまったホームチームは同点を狙い、31分には香川が右サイドのギンターへ叩いてゴール前に走り込み、折り返しをダイレクトで合わせたものの、決定的なシュートは枠を外れてしまった。

 このあたりから香川がうまく攻撃に絡めるようになり、相手にゴールに迫れるようになっていたドルトムントだが、35分に思わぬかたちでモナコの追加点を許してしまう。ラッジの左からのクロスを、CBのベンダーが自陣ゴールにヘッドで押し込んだのだ。

 直前にファルカオのファウルがあったとのベンダーのアピールが認められることなく、ドルトムントは2点のビハインドを負って前半を終えることとなった。

 トゥヘル監督は後半開始から動き、プリシッチとシャヒンを投入。前者のドリブル突破やDFラインの裏側へ抜ける動きが効果を発揮し、ドルトムントは時間とともに攻勢を強め、相手をゴール前に釘付けにしていく。

 そして57分、ゲレイロの左からのクロスをオーバメヤンが無理な体勢からのヒールで前に落とすと、香川が完全に抜け出し、飛び出してきたGKをかわす。こぼれたボールをデンべレが難なく詰め、ドルトムントが追撃のゴールを奪った。

 そこからは、ホームチームが縦横のパスワークとサイドの突破で相手を揺さぶりながらゴールをこじ開けようとし、これをモナコが必死の守備ではね返すという展開が長く続いたが、次の決定的な1点は、またもや予想外のかたちで生まれた。

 79分、モナコは前線で相手DF陣にプレッシャーをかけ、エムパべがピシュチェクからパパスタソプーロスへのパスをカットして独走、落ち着いたシュートで3つ目のアウェーゴールをチームにもたらしたのである。

 ドルトムントにとってはあまりに痛恨の失点であり、しばしスタジアムは静けさに包まれた。

 しかしその5分後、香川が魅せる。シャヒンの右からのクロスをしっかり足元に収めると、鋭い切り返しでDFをかわしてゴールネットを揺らした。この見事なゴールにより、再びスタジアムは活気を取り戻した。

 その後は最低でも同点にしてアウェーでの第2レグを迎えたいドルトムントがひたすら攻めたが、モナコは堅固な守備ブロックで対抗し、リードを守り切る。この試合での彼らは、攻撃よりも粘り強い守備、そして巧みな試合運びが印象に残った。

 厳しい状態で試合を迎えたドルトムントにとってホームでの初戦は、不満と悔いの残る3失点での敗北という痛い結果となったが、19日に敵地で行なわれるリターンマッチでは、気持ちを切り替えて2点差以上での勝利(あるいは3得点以上での1点差勝利)というミッションに臨むこととなる。

 もちろん、そこでキーマンとなるのは、今回もキレのある動きから見事なチャンスメイクを見せ、1ゴール1アシストという結果を残してホームのファンに希望を与えた香川であることは間違いない。
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