現地時間４月６日、チェルシーがプレミアリーグ31節でマンチェスター・Cを２-１で撃破した。
 
　前節に同じくホームでクリスタル・パレスに惜敗したチェルシーは10分、エデン・アザールの今シーズンで13ゴール目となる一撃で幸先よく先制に成功。しかし、26分、守護神のティボー・クルトワが自陣でパスミスを犯し、セルヒオ・アグエロのゴールをみすみす許してしまう……。
 
　その後もマンチェスター・Cの猛攻に晒され、チェルシーに暗雲が立ち込めるなか、重たい空気を一変させたのがやはり10番だった。35分、ペドロ・ロドリゲスがフェルナンジーニョに倒されてPKを獲得。アザールのシュートは一度相手GKのウィリー・カバジェロにセーブされるも、こぼれ球を冷静に流し込んで勝ち越しに成功したのだ。
 
　その後、攻勢を強めるマンチェスター・Cの分厚い攻撃を何とか退けたチェルシーがこのまま逃げ切って勝点３を獲得した。
 
　試合後、チェルシーの指揮官アントニオ・コンテは、「こういうフットボールはあまり好きではない」と前半の内容を反省しつつも、「大きな勝利だ。シティとの試合で苦しむのは当然のことだが、今日はチームとして正しい方法で立ち向かうことができた」と難敵撃破を喜んだ。
 
「彼らは偉大な監督、偉大な選手を揃えた強力なチーム」と称賛するマンチェスター・Cから３ポイントをもぎとったコンテ監督は、重要な２ゴールを決めたアザールを「メンタル面での成長が著しく、素晴らしいシーズンを過ごしているね。これで優勝できれば一生の思い出になるだろう。歴史に名を刻めるのは勝者だけだ」と褒め称えた。
 
　また、記者から同じ時間に試合が行なわれていた２位のトッテナムが、スウォンジーに勝利（〇３-１）した知らせを聞いたイタリア人指揮官は、次のように説き伏せている。
 
「まずは自分たちに目を向けるべきだ。トッテナムの結果は重要だが、それよりも目の前の試合に集中しなくてはいけない。こういう状況ならトッテナムが残り試合で全勝することを考えていた方がいい。だから、我々は18ポイントを稼げば文句なしの優勝ができる。この他に道はない」
 
　前節、クリスタル・パレスに敗れた際には、「優勝争いが面白くなるね」とタイトル奪還への自信を暗にはぐらかすような発言をしていたコンテ監督。それだけに「優勝できる」と具体的な数字を示したのには、マンチェスター・C戦勝利が持つ意味の大きさを感じさせた。