契約書にサインしたが…前代未聞の「ドタキャン劇」を演じたモロッコ代表MF

カテゴリ:移籍情報

ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2017年02月05日

ネーションズカップ中の宿舎でサインしていたが。

ディ・マルツィオ記者が入手したエル・カドゥーリとトラブゾンスポルの契約時の写真。たしかにサインしているようだったが……。

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 今冬のメルカート最終日にナポリからエンポリへの完全移籍が決まったモロッコ代表MFのオマール・エル・カドゥーリだが、実はその前にトルコ・リーグのトラブゾンスポルとの契約(年俸180万ユーロ)に一度はサインしていた。
 
 エル・カドゥーリの代理人は、ズラタン・イブラヒモビッチやポール・ポグバなども顧客に抱える大物ミーノ・ライオラ。しかし、トラブゾンスポルとの契約交渉はルドヴィク・ファッティッツォという別のエージェントが進めていた。
 
 最終的にはこれが成立しなかったのは、エル・カドゥーリが最後の最後にライオラが持ってきたエンポリへの移籍話を選んだからだ。
 
 私が入手したこの写真を見る限り、エル・カドゥーリはアフリカ・ネーションズカップの期間中に、おそらくモロッコ代表の宿舎でトラブゾンスポルの代表者と会って契約書にサインしている。トルコではSNSでこのニュースが広まった。
 
 しかし、保有権を持つナポリはこの動きをまったく知らされておらず、私が確認した時にも寝耳に水という対応だった。
 
 保有元が動きを何も知らず、一度はサインした契約を破棄にし、別のクラブへ移籍というあらゆる意味で稀な一件となった。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
【2017年欧州冬のメルカート】新天地を求めた主な選手まとめ
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
 
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