イングランド代表の正GKで、チーム最古参の10シーズン目を迎えたGKに対するこの扱いに、現地メディアでは様々な論争が起きている。
すでにハートについては、エバートン、セビージャ、ドルトムントなどが獲得に名乗りを上げていると英メディアを中心に伝えられ、英紙『ミラー』では、「ハートが移籍願望をチームメイトに語った」と報じられている。
さらに西紙『ムンド・デポルティーボ』が、「バルセロナの正GKクラウディオ・ブラーボとシティが個人合意した」と伝えるなどハート退団報道は過熱するばかり。これに反応したのが、2002年から2007年までシティに所属し、現在はレンジャーズ(スコットランド)でプレーするジョーイ・バートンだ。
審判や相手選手を侮辱する言動や過度の飲酒による暴行を働くなど、“悪童”として知られるバートンは、元同僚のハートに対する古巣の冷遇に、「俺があのチームにいたころは、チームに尽くした選手にあんな扱いはしなかった。今のシティは気持ち悪いぜ」と英メディア『トーク・スポルト』でコメント。独特の言い回しで古巣を非難した。
悪童バートンの意見に対し、ハートに「残留すべき」と公言したのは、元マンチェスターのDFガリー・ネビルだ。
英メディア『スカイ・スポーツ』でネビルは、「グアルディオラは後方からゲームを組み立てることを好んでいて、それはジョーの得意とするものではない。だが、キーパーとしての能力が低いわけではない。あと1、2年は残るべきだ」と自身の見解を口にした。
また、同じGKでユベントスの守護神ジャンルイジ・ブッフォンは、ハートについて以下の意見を述べている。
「ハートは過去5シーズンか6シーズン続けて、世界最高のキーパーの一人であることを示し続けてきた。今はデ・ヘアとノイアーの2人が飛び抜けたキーパーだが、ハートはそれに続くレベルにあると言える選手だ」
「彼に能力があることはみんな知っている。そして彼にはキャラクターの強さがある。それはキーパーに求められるクオリティーの中でも最も重要なもののひとつだ」
「彼ならこれから何年も素晴らしいキーパーとして過ごしていくことができるだろう。それがマンチェスター・シティであっても、どこか別の場所であったとしてもね」
生ける伝説ブッフォンからも賞賛されるハートは、慣れ親しんだクラブを離れ、新たな活躍の場を求めるのか。それともグアルディオラの下で己を磨くのか。その去就の行方から目が離せそうにない。
