• トップ
  • ニュース一覧
  • 湘南内定の昌平10番が逞しく成長。攻守でハードワークは当たり前。最後の選手権に向け「一つでも多くチームを勝たせられるように」

湘南内定の昌平10番が逞しく成長。攻守でハードワークは当たり前。最後の選手権に向け「一つでも多くチームを勝たせられるように」

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2025年11月20日

「ゴールやアシストという結果で示したい」

課題解決に取り組み、また一つ成長した昌平の山口。写真:安藤隆人

画像を見る

 昨年度の選手権予選の準々決勝で聖望学園に敗れ、涙をのんでから一年。昌平が準々決勝をPK戦、準決勝を延長戦の末に勝利し、決勝では武南を相手に苦しみながらも、後半アディショナルタイム2分にMF長璃来が劇的な決勝弾を挙げ、2年ぶり7回目の選手権出場を手にした。

「ゴールやアシストという数字こそ残せなかったのですが、チームにプラスになる働きができたと思っているので、これまでの予選とは全然違います」

 1年時から背番号10を背負う昌平のMF山口豪太は、湘南ベルマーレ加入内定の看板を提げて、高校最後の選手権予選に挑んだ。優勝という結果は手にしたが、彼が言うように目に見える数字は示せなかった。だが、彼の表情が明るかったのは、ずっと課題だった部分を強みに変えたプレーで、チームの勝利に貢献できた手応えがあったからだった。

 1年時の予選決勝ではスタメン出場を果たすが、精彩を欠くプレーで35分での交代を告げられた。

「1年の時はもう悔しくて、自分に対して不甲斐なくて。昨年は準々決勝で負けてしまって、一緒に戦った3年生、ずっと応援をしてくれた3年生に申し訳ない気持ちが強かった。だからこそ、今年はそれらの思いを背負って戦おうと思っていました」

 この一年、課題だった守備の質やプレーの波にかなりの変化が見られた。右サイド、トップ下がメインだが、前線からはめ込むプレスに加え、サイドバックやサイドハーフ、ボランチをサポートするプレスを連続して行なう。ボールを持ってからのプレーのクオリティは相変わらず高いが、ボールを受ける前に首を振って適したポジションを取ってからボールを引き出す。さらにその目は守備にも向けられていて、ネガティブトランジションになった瞬間にどこにプレスバックに行くのか、サポートに行くのかも捉えている。
 
「1年生から出させてもらっている自分がハードワークをしないと、チームにも示しがつかない。ハードワークはずっと意識をしていて、最近はそれが当たり前になってきていると思います」

 悔しさと最高学年になった自覚に加え、2種登録で湘南の一員となったことも、この成長に繋がった大きな要因だった。

「湘南でウイングバックをやらせてもらったのですが、あのポジションは上下動とハードワークが必ず求められる。ただ動くのではなく、外に追いやっていく守備や狙いを持って追い込む守備、同サイドのセンターバックへのカバーも求められていて、周りとどう連係を取りながら守るのかを学びました。こっちに戻ってきてトップ下になっても、外に追い出すような守備、サイドハーフやボランチなどのカバーをすることは変わらないので、より普段の練習から徹底してやるようになりました」

 課題と向き合い、習慣化させる。これまで経験した葛藤、悔しさをバネにして逞しくなった昌平の不動のナンバー10は、その鋭くなった目を、これから始まる高校最後の選手権に向けていた。

「この全国はみんなに連れていってもらったので、全国では自分が一つでも多くチームを勝たせられるように、守備も攻撃もハードワークを当たり前のようにやったうえで、ゴールやアシストという結果で示したいです」

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

【出場校一覧】第104回選手権|全都道府県の予選決勝&代表校を一挙にチェック!

【厳選ショット】長璃喜が決勝弾!2年ぶり7度目の選手権へ!|選手権埼玉県予選決勝 昌平1-0武南

【記事】「7-2!? 何があったんだ」東京決勝で衝撃スコア! 堀越が國學院久我山に“大勝”でSNS騒然「強すぎるだろ」「ここまで点差が開くとは」【選手権予選】
 
【関連記事】
【出場校一覧】第104回選手権|全都道府県の予選決勝&代表校を一挙にチェック!
第104回選手権の組み合わせが決定! 山梨学院vs.京都橘、米子北vs.流経大柏など好カードが実現! 前回王者の前橋育英は神戸弘陵と対戦
昌平が名門を下して7度目の大舞台へ! “苦闘”の末に掴んだ埼玉2冠、全国では「歓声を呼ぶサッカー」を【選手権予選】
「7-2!? 何があったんだ」東京決勝で衝撃スコア! 堀越が國學院久我山に“大勝”でSNS騒然「強すぎるだろ」「ここまで点差が開くとは」【選手権予選】
【画像】広瀬すず・ガッキー・永野芽郁・川口春奈! 初代から最新21代目の池端杏慈まで「選手権・歴代応援マネージャー」を一挙公開!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 2025年12月号
    11月10日(月)発売
    [特集]
    サンフレッチェ広島
    3年ぶり2度目のルヴァンカップ制覇
    積み重ねたスタイル 挑戦の先に掴んだ栄光
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 2025年12月4日号
    11月6日(木)発売
    [特集]
    W杯イヤーに大注目の若き主役候補を先取り
    ポジション別次世代スター名鑑2026
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ