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11月シリーズでガーナ&ボリビアを相手に連勝を飾った森保ジャパン。2試合を通じて見えた成果と考慮すべき点【コラム】

カテゴリ:日本代表

石川聡

2025年11月19日

両チームともに経験値でも日本の比ではなかった

日本は11月シリーズでガーナに2-0、ボリビアに3-0で勝利。2025年の活動を連勝で締めくくった。(C)SOCCER DIGEST

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 日本代表は11月シリーズの2試合で連勝し、2025年の活動を締めくくった。

 アフリカのガーナに2-0、南米のボリビアに3-0で、まったく危なげのない勝利だった。FIFAランキングは日本の19位に対し、ガーナは73位、ボリビアは76位。ランキングはあくまで統計と目安でしかないものの、その差が十分に感じられる内容だった。

 ガーナのオットー・アッド監督は「日本の(攻守の)切り替えが良いことは分かっていたので、ボールを失わないようにと言っていたが、奪われて一気に攻め込まれて失点してしまった」と語った。
 
 また、ボリビアのオスカル・ビジェガス監督は「日本のプレスの強度は分かっていた。我々のビルドアップに対して、うまくプレスをかけられた」と試合を振り返った。

 ボリビア戦の開始4分に鎌田大地が決めた先制点も、中盤でのボール奪取から素早く攻撃に転じたもの。森保一監督が日頃から口にする「良い守備からの良い攻め」を見せてくれた。後半に生まれた町野修斗の2点目、中村敬斗の3点目は、それぞれをお膳立てした中村、上田綺世も即興性を発揮した素晴らしい得点だった。

 この3点以上に唸らされたのが、23分のシーンだ。日本は自陣左サイドに攻め込まれたが、コーナー付近で南野拓実のバックパスを受けた瀬古歩夢が、逆サイドへのロングパスでボリビアのプレスをかわす。

 このパスをヘディングですらし、後方の菅原由勢に繋いだ久保建英は、前方のスペースへボールを要求。一気にカウンターアタックから久保がボックス付近に持ち込んで相手を引きつけ、追い越してきた菅原が受けてクロス。ニア気味に走り込んだ小川航基のヘディングシュートは、キーパーの手に当たってクロスバーを叩いた。得点には至らなかったが、ピッチをいっぱいに使って連動したダイナミックな攻めは見事だった。

 今回の2試合は「誰が出ても勝つ、誰が出ても機能する」という森保監督が目ざすところを確認できた点では、成果があったといえる。ただし、相手が緩すぎて物足りなかったという点は考慮すべきだろう。

 ガーナ、ボリビアとも、先発11人の平均年齢がいずれも日本を下回る若いチーム。ガーナは、ディフェンス登録5人中3人が21歳、19歳、18歳。ボリビアは、先発11人の平均年齢が23.7歳(日本は26.7歳)で、センターバックの2人が20歳と19歳、前線の3人はいずれも21歳である。その若さに加え、特にボリビアは欧州のトップクラブでプレーする選手が皆無で、経験値という点でも日本の比ではなかった。

「最高の景色を2026」と、来年のワールドカップで優勝を目標に掲げる日本。12月5日(日本時間6日)には、本大会のグループ分け抽選がアメリカのワシントンで行なわれる。今大会は48チーム参加と規模の拡大により、ラウンド・オブ・32が増え、これまでより1試合多く戦わなければならない。

 だが、今年10月のブラジル戦勝利後に「ここからおそらくどの対戦国も我々へのマークを厳しくしてくる。今日の自信とこれからの警戒心を持って、前進していかなければいけない」と兜の緒を締めた森保監督が、持ち前の謙虚さで足もとを見つめながら、険しい道のりに挑んでくれそうなのは心強い。

文●石川 聡

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