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ベガルタ宮崎鴻の底力。サポーターの声援に奮い立つ「走らないわけにはいかない」。魂の2ゴールでユアスタ劇場の立役者に

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2025年10月28日

右足が動かなくなるまでプレー続行

魂の2得点で歴史的な逆転勝利に貢献した宮崎。(C)J.LEAGUE

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 最後の最後まで絶対に諦めない。ベガルタ仙台の宮崎鴻は腹を括っていた。

 J1昇格プレーオフ(PO)圏外の7位・仙台とPO圏の6位・サガン鳥栖が、ユアテックスタジアム仙台で激突したJ2第34節。仙台が自動昇格の可能性をつなぎ止めるためにも、順位が近い鳥栖を引きずり下ろすことは最大のミッションだった。

 ところが、仙台の思惑とは裏腹に、ホームチームは0-2のビハインドで1人の退場者を出す絶体絶命のシチュエーション。それでも、宮崎は諦めが悪かった。

「0-2になって1人が退場して、めちゃくちゃキツかったですが、仙台サポーターの皆さんがあれだけ大きな声で応援してくださっていたことに勇気づけられました。僕は苦しい時はサポーターのことを見るようにしているのですが、あんなに声援をいただけたら、走らないわけにはいかないんです」

 次第に敗色ムードが漂ってきた78分、宮崎のビッグプレーが戦況を一変させた。郷家友太からのクサビを受けた宮崎は、対峙する森下怜哉のマーキングをモノともせずに反転から前を向き、「トゥーキック」の右足シュートを決めた。

 反撃の狼煙を上げる1点に沸騰するユアテックスタジアム仙台。宮崎にゴールを決められてしまった鳥栖の森下は「相手にうまく入れ替わられてしまった」と肩を落とした。

 同点、そして逆転への機運を高めることに貢献した宮崎は、追撃の1点だけにとどまらず最前線で大奮闘。味方のクリアボールが宮崎に届けば、チーム全体のラインを上げるためにボールを収め、逆に相手ボールになった際は、二度追い、三度追いもためらわず、なんとか勝利の可能性をつなぎ止めようとした。しかし、「サッカー人生で一番キツい試合」に宮崎の足は限界が近づいていた。
 
 そんな背番号99の状態を察知したのか。仙台ベンチは宮崎の交代をスタンバイ。そこでプレーが途切れれば、途中交代を余儀なくされるなか、宮崎は最後の力を振り絞った。

 82分、鎌田大夢がつないだボールを受けた宮崎が強引に右足を振り抜くと、相手DFのディフレクションを誘発する形でゴールネットが揺れた。足の限界が近づいていた状況だからこそ、「2つ目のプレーで足を振り抜くことを決断した」という宮崎は「フォワードは足を振ってナンボ。あの時は何も考えられず、ゾーンに入っていた」と渾身の2点目を振り返る。

“ストライカーの本能”でもぎ取った魂の2ゴール。仙台ベンチも宮崎の交代をキャンセルし、プレー続行を本人に託したが、「両ももの前が攣(つ)ってしまい、右足が動かない状態になった」宮崎は90+3分、後を小林心に託した。

 交代時に万雷の拍手が送られた宮崎は、小林に向かってサムズアップポーズ。「心ならやってくれる」と頼れる後輩にバトンをつなぐと、90+9分、その小林が決勝点を奪った。逆転ゴールが決まった瞬間、宮崎は一目散に仙台ベンチを飛び出していた。
 
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