とにかく、本当に勝って良かった
[国際親善試合]日本 3-2 ブラジル/10月14日/東京スタジアム
日本代表は、国際親善試合でブラジル代表と東京スタジアムで対戦。3-2で逆転勝ちした。
過去の対戦成績は0勝2分け11敗。日本はA代表で一度もブラジルに勝ったことがなかった。
そんなブラジルに勝ったんだから、間違いなく歴史的勝利と言っても良いよね。96年のアトランタ五輪で勝ったことはあるけど、アンダー世代のチームだった。まさかA代表で勝つ日が来るとは...。選手だけでなく、森保一監督やコーチングスタッフを含めて、本当にチーム一丸となった勝利だったよね。
日本は、立ち上がりは割り切って5バックを敷き、重心を低くしてしっかりと守りを固めていた。そのうえで、試合展開によってプランを変えて行くつもりだったんだろうけど、予想外の2失点を喫した。
1点目は26分。ワンタッチでパスを繋がれ、最後はスルーパルに抜け出したパウロ・エンリケに決められた。さらに32分、ルーカス・パケタの浮き球のパスからマルチネッリのボレーをくらった。
日本代表は、国際親善試合でブラジル代表と東京スタジアムで対戦。3-2で逆転勝ちした。
過去の対戦成績は0勝2分け11敗。日本はA代表で一度もブラジルに勝ったことがなかった。
そんなブラジルに勝ったんだから、間違いなく歴史的勝利と言っても良いよね。96年のアトランタ五輪で勝ったことはあるけど、アンダー世代のチームだった。まさかA代表で勝つ日が来るとは...。選手だけでなく、森保一監督やコーチングスタッフを含めて、本当にチーム一丸となった勝利だったよね。
日本は、立ち上がりは割り切って5バックを敷き、重心を低くしてしっかりと守りを固めていた。そのうえで、試合展開によってプランを変えて行くつもりだったんだろうけど、予想外の2失点を喫した。
1点目は26分。ワンタッチでパスを繋がれ、最後はスルーパルに抜け出したパウロ・エンリケに決められた。さらに32分、ルーカス・パケタの浮き球のパスからマルチネッリのボレーをくらった。
守備重視の5バックで臨んだなかで、4日前のパラグアイ戦と同じようにディフェンスラインの裏を簡単に取られてしまった。相手の技術が高かったとはいえ、5バックでこの失点の仕方は良くない。
森保監督が試合後のインタビューで明かしていたけど、日本が勝てたのは、ハーフタイムに森保監督が選手に伝えたことが実行されたからだと思う。
日本は前半、前線からの守備の強度が低かった。そこを見た森保監督は、ハーフタイムに後半はより強度を上げることを指示した。
そのアドバイスの効果もあったのか。日本は後半、逆転に成功した。52分に相手ディフェンダーのパスミスを南野拓実が拾い、鋭いシュートで1点を返す。62分、伊東純也のクロスに中村敬斗がボレーで合わせる。シュートは相手ディフェンダーに当たってゴールに吸い込まれ、同点に追いつく。さらに71分、伊東のCKを上田綺世が頭で合わせ、逆転ゴールを決めた。
日本の得点を振り返った時、特筆すべきは伊東のアシストだ。2点目のクロスは、カーブをかけたものではなく、ライナー性の速いボール。中村もそれを理解していたからだろう、ファーで待ち構えて、叩きつけるようにシュートした。3点目は上田のフィニッシュも素晴らしかったけど、伊東の良質なコーナーがあってこそだと思う。
伊東はこの試合で、これまで主戦場としていた右ウイングバックではなく、シャドーでプレーした。個人的には、彼は右サイドに張っていた方が良さが出ると思っていたけど、右ウイングバックで先発していた堂安とは良い連係を見せて、流動的に動いてチャンスにも絡めていた。攻守両面でタフに戦っていた堂安の献身的な守備があったからこそ、伊東も中に絞るだけでなく、外に出たりして、最大限の力を発揮できていたね。
とにかく、本当に勝って良かった。前半は5バックで守備を固めて、無失点に抑えて流れを作っていく。その割り切った戦いは良かったと思し、奏功しなかったけど、あのブラジルを相手に3点を取ったんだから。選手たちの自信もまた深まったと思うよ。
【著者プロフィール】
金田喜稔(かねだ・のぶとし)/1958年2月16日生まれ、67歳。広島県出身。現役時代はドリブルの名手として知られ、中央大在学中の1977年6月の韓国戦で日本代表デビューを飾り、代表初ゴールも記録。『19歳119日』で記録したこのゴールは、現在もなお破られていない歴代最年少得点である。その後は日産自動車(現・横浜FM)でプレーし、1991年に現役を引退。Jリーグ開幕以降はサッカーコメンテーター、解説者として活躍している。
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森保監督が試合後のインタビューで明かしていたけど、日本が勝てたのは、ハーフタイムに森保監督が選手に伝えたことが実行されたからだと思う。
日本は前半、前線からの守備の強度が低かった。そこを見た森保監督は、ハーフタイムに後半はより強度を上げることを指示した。
そのアドバイスの効果もあったのか。日本は後半、逆転に成功した。52分に相手ディフェンダーのパスミスを南野拓実が拾い、鋭いシュートで1点を返す。62分、伊東純也のクロスに中村敬斗がボレーで合わせる。シュートは相手ディフェンダーに当たってゴールに吸い込まれ、同点に追いつく。さらに71分、伊東のCKを上田綺世が頭で合わせ、逆転ゴールを決めた。
日本の得点を振り返った時、特筆すべきは伊東のアシストだ。2点目のクロスは、カーブをかけたものではなく、ライナー性の速いボール。中村もそれを理解していたからだろう、ファーで待ち構えて、叩きつけるようにシュートした。3点目は上田のフィニッシュも素晴らしかったけど、伊東の良質なコーナーがあってこそだと思う。
伊東はこの試合で、これまで主戦場としていた右ウイングバックではなく、シャドーでプレーした。個人的には、彼は右サイドに張っていた方が良さが出ると思っていたけど、右ウイングバックで先発していた堂安とは良い連係を見せて、流動的に動いてチャンスにも絡めていた。攻守両面でタフに戦っていた堂安の献身的な守備があったからこそ、伊東も中に絞るだけでなく、外に出たりして、最大限の力を発揮できていたね。
とにかく、本当に勝って良かった。前半は5バックで守備を固めて、無失点に抑えて流れを作っていく。その割り切った戦いは良かったと思し、奏功しなかったけど、あのブラジルを相手に3点を取ったんだから。選手たちの自信もまた深まったと思うよ。
【著者プロフィール】
金田喜稔(かねだ・のぶとし)/1958年2月16日生まれ、67歳。広島県出身。現役時代はドリブルの名手として知られ、中央大在学中の1977年6月の韓国戦で日本代表デビューを飾り、代表初ゴールも記録。『19歳119日』で記録したこのゴールは、現在もなお破られていない歴代最年少得点である。その後は日産自動車(現・横浜FM)でプレーし、1991年に現役を引退。Jリーグ開幕以降はサッカーコメンテーター、解説者として活躍している。
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