「チ、チ、チ、レ、レ、レ、ビバ・チレ!」
現地時間9月27日、チリでU-20ワールドカップが開幕した。
こうした大きな国際大会が開かれる時、開催地の空港や街中では、それを知らせるバナーやポスターを頻繁に見かけるものだが、残念ながらチリの首都サンティアゴでは、それらと出会う機会がほとんどない。
図らずもチリは、南米予選で最下位に終わり、来年開催されるワールドカップへの出場権を逃したばかり。失意の最中とあっては、今大会への関心も薄いのかもしれない。
そんなことを考えていたのは、地元チリの試合を見るまでのことだった。
大会初日、サンティアゴにあるエスタディオ・ナシオナル(国立競技場)で行なわれた日本対エジプトには、1万5千人あまりの観衆が集まっていたが、そのほとんどが赤いユニホーム姿。彼らのお目当てが日本戦に続いて行なわれる第2試合、すなわち、チリ対ニュージーランドであることは明らかだった。
日本が2-0とリードし、勝負の行方が見えてきた試合終盤には、おなじみの「チ、チ、チ、レ、レ、レ、ビバ・チレ!」のチャントも聞かれるなど、人が増えていくスタンドは、もはや「“前座”は早く終わってくれ」と言わんばかり。
果たしてこの日の“メインイベント”には、日本戦が終わるとほどなくして通路を歩けなくなるほどの人が集まり、スタンドは4万5千を超える観衆でほぼ埋め尽くされた。
そんなホームの大声援に後押しされたチリは、先制しながら一度は同点に追いつかれるも、後半アディショナルタイムの勝ち越しゴールで劇的勝利。今大会の注目度にも大きく影響するであろう初戦で、勝点3を手中にしたのである。
こうした大きな国際大会が開かれる時、開催地の空港や街中では、それを知らせるバナーやポスターを頻繁に見かけるものだが、残念ながらチリの首都サンティアゴでは、それらと出会う機会がほとんどない。
図らずもチリは、南米予選で最下位に終わり、来年開催されるワールドカップへの出場権を逃したばかり。失意の最中とあっては、今大会への関心も薄いのかもしれない。
そんなことを考えていたのは、地元チリの試合を見るまでのことだった。
大会初日、サンティアゴにあるエスタディオ・ナシオナル(国立競技場)で行なわれた日本対エジプトには、1万5千人あまりの観衆が集まっていたが、そのほとんどが赤いユニホーム姿。彼らのお目当てが日本戦に続いて行なわれる第2試合、すなわち、チリ対ニュージーランドであることは明らかだった。
日本が2-0とリードし、勝負の行方が見えてきた試合終盤には、おなじみの「チ、チ、チ、レ、レ、レ、ビバ・チレ!」のチャントも聞かれるなど、人が増えていくスタンドは、もはや「“前座”は早く終わってくれ」と言わんばかり。
果たしてこの日の“メインイベント”には、日本戦が終わるとほどなくして通路を歩けなくなるほどの人が集まり、スタンドは4万5千を超える観衆でほぼ埋め尽くされた。
そんなホームの大声援に後押しされたチリは、先制しながら一度は同点に追いつかれるも、後半アディショナルタイムの勝ち越しゴールで劇的勝利。今大会の注目度にも大きく影響するであろう初戦で、勝点3を手中にしたのである。
とはいえ、チリのサポーターは、ときに指笛やブーイングで対戦相手を威嚇することはあっても、選手に危害が及ぶような過激さは、少なくともこの日のスタンドに限ってはまったくなかった。
小さな子ども連れも多く、スタンドの雰囲気は適度にアットホーム。老朽化が目立つスタジアムは、必ずしも快適な観戦環境ではなかったが、ハーフタイムの場内に流れる音楽に合わせて子どもたちが踊っている姿は、実に微笑ましかった。
こうなると、俄然楽しみになるのは、中2日で行なわれる日本との一戦だ。
「僕らは自分たちのプレーをするだけ。これまでと同じやり方で、そして今日よりももっと良いプレーをするつもりだ。僕らは努力とトレーニングによって成長を続けている。勇敢なチームには限界がなく、どんな相手にも果敢に挑み続ける。常に前に出て、これまでと同じやり方で立ち向かうつもりだ」
来る日本戦についてそんなことを語ってくれたのは、チリU-20代表の背番号11、ヴィセンテ・アルヴァレスである。
いかにホームアドバンテージがあろうと、チリは楽に勝利できたわけではない。だが、苦戦の末にドラマチックな幕切れで掴んだ勝利は、今後に勢いをつけるという意味で言えば、これ以上ないものだったかもしれない。
せっかくなら日本との試合では、ニュージーランド戦を超えるほどのチリサポーターに集まってもらいたい。超のつくアウェーゲームは、日本の若い選手たちにとって貴重な経験となるはずである。
取材・文●浅田真樹(スポーツライター)
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小さな子ども連れも多く、スタンドの雰囲気は適度にアットホーム。老朽化が目立つスタジアムは、必ずしも快適な観戦環境ではなかったが、ハーフタイムの場内に流れる音楽に合わせて子どもたちが踊っている姿は、実に微笑ましかった。
こうなると、俄然楽しみになるのは、中2日で行なわれる日本との一戦だ。
「僕らは自分たちのプレーをするだけ。これまでと同じやり方で、そして今日よりももっと良いプレーをするつもりだ。僕らは努力とトレーニングによって成長を続けている。勇敢なチームには限界がなく、どんな相手にも果敢に挑み続ける。常に前に出て、これまでと同じやり方で立ち向かうつもりだ」
来る日本戦についてそんなことを語ってくれたのは、チリU-20代表の背番号11、ヴィセンテ・アルヴァレスである。
いかにホームアドバンテージがあろうと、チリは楽に勝利できたわけではない。だが、苦戦の末にドラマチックな幕切れで掴んだ勝利は、今後に勢いをつけるという意味で言えば、これ以上ないものだったかもしれない。
せっかくなら日本との試合では、ニュージーランド戦を超えるほどのチリサポーターに集まってもらいたい。超のつくアウェーゲームは、日本の若い選手たちにとって貴重な経験となるはずである。
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