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元Jリーガーの父と欧州でプレーの兄を持つ、横山夢樹が大舞台へ。高校時代の友とともに立つU-20W杯で成長した姿を見せられるか【現地発】

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2025年09月26日

父からのエールを胸に

世界の大舞台で真価を証明すべく、横山が新たな一歩を踏み出す。写真:松尾祐希

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 U-20ワールドカップに出場するU-20日本代表が現地9月25日、チリのサンティアゴ市内で練習を行なった。冒頭15分の公開となったなかで、21人の登録メンバーと3名のトレーニングパートナーは約1時間強のメニューを消化。最後はポジションごとに分かれて、居残り練習で汗を流した。

 27日のエジプトとの初戦に向け、明るい雰囲気で調整を進めた若き日本代表。日本と12時間もある時差も、直前合宿を行なったパラグアイでは多くの選手が苦しめられたというが、現在は誰もがその影響を感じていない。大会自体のオープニングマッチにもなる一戦に対し、コンディションは整いつつある。

 MF横山夢樹(今治)もそのひとり。得意のドリブルも冴えており、状態の良さをうかがわせている。モチベーションも高く、「やってやるぞ」という意欲が一つひとつのプレーからもひしひしと伝わってきた。そうした背景には、中国の深圳で開催されたU-20アジアカップがある。

 今から7か月前。U-20W杯の最終予選を兼ねたU-20アジア杯に横山の姿はなかった。怪我の影響で代表招集は叶わず、想いは仲間たちに託すしかない。結果的にチームは準々決勝でイランをPK戦の末に下し、アジアの4か国に与えられる出場枠を見事に獲得。「DAZNで見ていた」という横山も安堵の表情を浮かべ、同時にメンバー入りに向けて気持ちを新たにした。

 さらなる成長を目ざし、クラブで躍動する。今季は継続して試合に絡んでおり、2シャドの一角を中心に19試合に出場。5ゴールを挙げ、チームに欠かせない選手となった。特に6月中旬以降はよりプレーが洗練され、得意のドリブルが活きる場面が増えている。「パスとドリブルの使い分けができるようになった」という横山は好調の理由をこう話す。

「試合中に顔が上がるようになった。味方を使えるようになったし、相手の立っている場所も分かるので、ドリブルもパスも気持ち良くできていると思う」
 
 ルックアップの重要性に気がつくきっかけが、6月初旬に開催されたモーリスリベロトーナメントだった。久々にU-20日本代表に復帰を果たすと、海外勢との対戦で多くの発見があったという。

「モーリスリベロトーナメントの時に自分の持っている力を発揮できなかったので、いろんなところを見て情報を集める重要性を改めて感じた。それをリーグ戦にも活用してやってみようと。その結果、パスもタイミングよく出せるようになった」

 顔が上がるようになり、プレーの選択肢も幅が広がった。パスという一手を持ったことで、相手も警戒すべきポイントが増える。そうすると、ドリブルを効果的に使えるようになり、アシストの回数も劇的に多くなった。

 確かな成長と手応えを得て臨むU-20W杯。怪我の影響で前回大会に参加できなかった兄のFW横山歩夢(ヘンク)からは特別な言葉はかけられなかったと言うが、千葉や横浜FCで活躍した父の横山博敏氏からは「自分の力を出して頑張ってこい」とエールを贈られた。

 家族の想いも背負い、どんなプレーを見せるのか。今治の同僚で帝京高時代にもチームメイトだったDF梅木怜とともに世界の大舞台に挑む点も、「高校3年間一緒にやってきた仲間が身近にいるのは心強い」(横山)。

 仲間に連れてきてもらい、自らの力で勝ち取った代表入り。ロス五輪世代屈指のドリブラーは自らの価値を証明すべく、新たな一歩を踏み出す。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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