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【岩本輝雄】さらにパワフルになった上田。力感あふれるポストプレーが素晴らしかった。前線の基準点として本当に逞しいよね

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2025年09月07日

“あとは決め切るだけ”という内容だった

1トップで先発した上田。縦パスを収め、サイドからのパスを逆サイドに展開。頼りになる1トップだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

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 アメリカ遠征で日本はメキシコと対戦。0-0のスコアレスドローに終わった。

 試合を見ていてまず思ったのは、選手たちはやりにくそうだなってこと。会場のオークランド・コロシアムは、主にアメフトや野球が行なわれるスタジアム。開始早々に久保がチャンスでシュートを外したけど、あれもグラウンドの影響があったんじゃないかな。

 ピッチ状態が気になってしょうがなかったけど、メキシコの4-3-3に対して、3-4-2-1の日本はうまくハメることができて、序盤からペースを握っていた。ただ、全体的に日本の選手たちは、少し身体が重かったような印象を受けた。

 相手ゴールまで迫ることはできても、最後の局面で抜き切れない。たとえば南野も、いつもならグッとかわせるような場面で、相手に対応されてしまう。もちろん、メキシコの選手たちも対人が強いんだけど、それでも南野ぐらいの実力者なら、もっと脅威を与えられるはず。後半のボレーシュートは惜しかったね。

 結局、ゴールを奪えなかったなかで、最も印象的だったのは1トップの上田だ。前線の基準点として、本当に逞しいと思った。相手を背負いながらも、しっかりと縦パスを収める。激しくチャージされれば、ファウルをもらえばいい。もっとも、簡単に倒れず、ぎりぎりまで踏ん張る力感あふれるポストプレーは素晴らしかった。

 サイドからのパスも受けて、そこでキープして逆サイドに展開。これをやってくれると、攻撃陣は本当に楽。身体の強さは持ち味だけど、さらにパワフルになったと思う。1トップががっしりしていれば、2列目や両サイドが絡んで攻撃に厚みが出る。上田の存在は不可欠だね。
 
 無失点に抑えた3バックも頑丈だった。負傷交代の板倉が心配だけど、キーパーの鈴木も安定感があって、守備面はほとんど隙がなかった。

 何よりも、やっぱり遠藤だよ。彼はいつも落ち着いて、冷静だよね。相手がどこでも、絶対に慌てることがない。中央でどっしりと構えて、ピンチを未然に潰し、パスをさばいて、攻守をつなぐ。まさに大黒柱という感じだ。

 FIFAランクで17位の日本に対し、メキシコは13位。ある意味、格上の相手に勝てはしなかったけど、負けもしなかった。むしろ勝利していてもおかしくない内容。よく言われることだけど、“あとは決め切るだけ”という内容だった。

 収穫のほうが多かったと思うし、課題があったとしても、それを解決してチーム力を高めてきたのが今の森保ジャパン。次のアメリカ戦も楽しみだね。

【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、53歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。

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