2025年８月23日、東京ヴェルディが味の素スタジアムでサンフレッチェ広島と対戦。J１残留に向け白星を積み上げたいホームゲームに臨むスタメンは以下のとおりだった。

　システムはお馴染みの３−４−２−１で、GKはマテウス、３バックは宮原和也、谷口栄斗、井上竜太。ウイングバックが深澤大輝と新井悠太、ボランチは食野壮磨と平川怜、シャドーは齋藤功佑、福田湧矢、そしてCFは染野唯月だった。

　ミラーゲームとなった一戦、東京Vは立ち上がりから積極的に仕掛けた。守備に回れば前線からプレスと主導権を握りにいった。しかし、６分、CKのピンチから被弾。ゴール正面から中野就斗にこぼれ球を蹴り込まれてしまった。

　失点後はサイドから崩す戦い方でゴールを狙った。広島の個人技に手を焼きながらも持ち前のプレスと運動量で守りつつチャンスをうかがったが、なかなか決定機を掴めない。

　飲水タイム後（24分以降）は序盤ほど相手陣内に進入できず、やや押し込まれる展開となった。前半アディショナルタイムの絶好機（齋藤が至近距離からシュート）もGK大迫敬介の好セーブに阻まれた東京Vにとってはストレスの募る45分間だった印象だ（前半のスコアは０−１）。
 

　迎えた後半、追いつきたい東京Vは食野や平川のゲームメイクを頼りに勢いよく敵陣内に迫る。59分には新井と食野がいずれも好機を迎えたが、それぞれクロスバーとGK大迫に阻まれた。チャンスのあとに悲劇は訪れ、その３分後、広島の中村草太の個人技に翻弄される形で２失点目を喫した。

　２点リードされた以降、ロングボールも織り交ぜながら広島の守備陣を崩そうとした東京Vもシュートの局面でクオリティ不足を露呈。ある意味、決定力の差がスコアにあらわれたと言えた。

　83分、新井直人にFKを直接蹴り込まれた東京Vはその後もGK大迫の分厚い壁を崩せず、結果的に０−３と完敗。リーグ連敗となった。

　J１リーグ残留へ、予断を許さない状況が続く。

取材・文●白鳥和洋（サッカーダイジェストTV編集長）

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