レアル・ソシエダの久保建英は、今夏の去就が注目されている。

　現状では残留が規定路線かと思われていたが、ここにきて意外にも放出される可能性が浮上してきたようだ。

　スペインメディア『EL NACIONAL.CAT』は８月４日、「レアル・ソシエダが5000万ユーロでクボを放出」との見出しで、次のように報じている。

「レアル・ソシエダでは、昨シーズンのクボのパフォーマンスと精彩を欠いたプレーに対して、強い不満が広がっている。彼は、ほぼすべてのチームメイトと同様に期待に応えられず、それがチームの低迷を招き、長年ぶりに欧州カップ戦出場を逃す結果となり、最終的にはイマノル・アルグアシル監督の辞任に繋がった」

「さらに、バスク出身の監督にとって不可欠だったマルティン・スビメンディやナエフ・アゲルドといったスター選手も失った。トップレベルの新戦力の獲得が不足していることに加え、トップレベルでの経験がないセルヒオ・フランシスコを新監督に迎えた決定は、プロジェクトへの多くの疑問を生み出し、ホキン・アペリバイ会長はあらゆる批判に耐えざるを得なくなった」
 

　24歳のMFは、日本ツアー中に「かつて重要な試合でチームを勝利に導いてくれたダビド・シルバのような選手が必要だ。会長が毎シーズン、リーグ優勝を目指していると言っていたクラブとしては、ラ・リーガ優勝には何か特別なものが必要だと思う」とコメント。実績のある選手の補強を求めた。

　久保自身が「チームに謝った」と明かしたこの発言が、クラブ上層部の印象を悪化させたと、同メディアは指摘している。

「誰も想像していなかったのは、このような不満が主力選手から出てくることだった。日本代表の彼もその一人だった。彼は、プロジェクトの不備と投資不足について公然と不満を漏らし、本来であれば彼らの最大の目標であるチャンピオンズリーグ出場権獲得に向けて戦う立場にないと発言した。そして、この発言はアノエタではあまり歓迎されなかった」

「明らかにクラブは、タケや他の選手がそのような発言をすべきではないと考えており、もっと控えめに、自己批判に集中し、パフォーマンスの向上に努めるよう求めている。両者の関係は明らかに悪化しており、夏の移籍市場が終わる前に最終的な決裂に至る可能性もある。クボは最高の成績を残していないにもかかわらず、依然として多くのトップクラブが獲得を希望している」

　記事は、「意外に思われるかもしれないが、アペリバイ会長は久保の売却交渉に前向きだ。他のスター選手とは異なり、レアル・ソシエダは契約解除金6000万ユーロ（約102億円）の買い取り条項よりも低い金額で、スター選手の一人を手放すことを受け入れる可能性がある。もっと具体的に言えば、5000万ユーロ（約85億円）を受け取れれば、満足するだろう」と続けた。

　崩しの急先鋒である久保の放出は信じ難いが、適切なオファーがあれば、やぶさかではないと見ているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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