今でこそなでしこジャパンの主力メンバーとして認知されている北川ひかる。2024年のパリ五輪で活躍し、ニルス・ニールセン監督の下でも左サイドバックの一番手として存在感を示しているが、そんな彼女もなでしこジャパンから離れている時期があった。
2017年に初選出も定着できず、苦しい時間を過ごす。当時の心境を本人に尋ねてみると、「かなり辛かった」との答が返ってきた。
「期待されている自分がそれに応えられない。新潟にいる頃でチームとしても結果を出せなかったので、正直、かなり辛かったです」
ただ、アルビレックス新潟レディース(2018~23年在籍)では個人戦術を学べた。そこで「コツコツと経験を積み重ねて、(23年に)INAC神戸(レオネッサ)に行って勝負をかけました」。その“コツコツ”が実り、なでしこジャパンに復帰する北川が強調したのは「自信を持つことの重要性」だった。
「自信もなくて」
「5年前はネガティブすぎて。自信を持ってプレーしているように見られるんですけど、超ネガティブで、自信もなくて。自分でできないプレーを理解していたので、余計自信がありませんでした。そこを乗り越えて自信を持てたのは良かったです」
サイドバックとして生きていきたい、なでしこジャパンで左サイドバックの一番手でいたい、そんな想いを胸に北川は新シーズン、エバートンで新たな挑戦をする。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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