パルマでの活躍から、日本代表守護神の鈴木彩艶には多くのクラブが関心を寄せている。

　GK大国と言われるイタリアでの１年目、鈴木は序盤こそミスによる失点関与や退場を批判されたが、シーズンを通じてレギュラーの座を維持。シーズン終盤戦はたびたびのビッグセーブを称賛され、パルマのセリエA残留に大きく貢献した。

　この活躍に22歳という若さもあり、鈴木には数々の強豪が注目している。以前から獲得を狙ってきたマンチェスター・ユナイテッドをはじめ、バイエルンやチェルシーといった世界的な名門、そして2024-25シーズンのセリエAで優勝したばかりのナポリといった名前が騒がれてきた。

　だが、パルマ専門サイト『ParmaLive.com』は６月25日、少なくとも当面は残留し、さらなる成長を目指すことが、選手本人にもクラブにも利益になるとの見解を示している。

　同メディアは「『夢は世界最高のGKになること』。まだ欧州に適応する段階にあった日本人守護神のザイオン・スズキがこう言ったのは、12月のことだった。それから６か月。その夢には少しだけ近づいたようだ」と報じた。

「パルマでのパフォーマンスは継続的に進化していった。サポーターやチームメイト、関係者を感心させた。リーグやビッグクラブのリスペクトを勝ち取り、今では強豪が関心をもって注目している」

「パルマのセリエA残留への貢献は大きかった。決定的なセーブやネコのような反射神経、そして何より2002年生まれの選手としては規格外のパーソナリティだ。シーズンの最もデリケートな局面でも、スズキは決して身を隠すことがなかった。『残留したい』と繰り返していた。そしてそのミッションを果たした。それは彼のおかげでもある」

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　さらに、ParmaLiveは「だから、彼の名前がバイエルンやチェルシー、ナポリといったクラブのメモ帳に記されても、それは驚くことではない。野心的な現実だ」と続けている。

「しかし、すでに実績が十分なGKのそれなのだ。そこが彼の今後の肝となる。スズキには継続性、出場機会、信頼が必要なのだ。すべてパルマで見つけたものである。続けることが重要だ。本人にとってそのパーソナリティのすべてを示し続けるため、そしてパルマにとっても、この１年のように彼の価値が高まることを願いつつ、今後の移籍市場に向けてクラブの財産を保つために」

　クラブも少なくともあと１年残し、さらなる成長と市場価値アップを目指す考えと言われる。浦和からシント＝トロイデン、そしてパルマへと、過去２年連続で移籍してきた鈴木だが、この夏はとどまることになるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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